2008年7月10日 (木)

山形で連敗を止める

 昨夜はアウェイ・山形での試合でした。このところ、ケガ人に加えて試合ごとに出場停止選手が出ている状態。この試合では、羽田が出場できませんでした。少し前にインタビューをしたとき、「僕、リーチ(3枚目)なんですよね。カードをもらわないようにしないと・・・今は特にね。ケガ人が多いから、ここで僕が出場停止になったら・・・」と話していました。鳥栖戦で羽田が警告を受けたとき、天を仰ぐような様子を見せました。きっと、「ついに・・・」という気持ちだったのでしょう。

 と、試合前は不安要素が多かったわけですが、結果は2-0。「完勝」といっていいかもしれません。要因はいろいろあると思います。が、バックラインに帰ってきた2人の「ベテラン」の存在は大きかったと思います。2人とも、負傷が癒えたばかり。急ピッチで出場までもってきた、という印象は、試合後のコメントからもうかがえました。

「思った以上に大丈夫でしたね。前半はきついかも、と思いましたが、後半に入るとよくなっていった。涼しくて助かりました」と言ったのは前田。確かに昨日の山形は、風があって蒸し暑さはほとんど感じませんでした。地元の人に聞いても、昨夜は涼しかったようです。エゾも試合後は充実の表情を見せました。「この勝利をきっかけにしたいね」と言うと、「なりますよ、というかしなきゃいけないでしょう!」との返事が頼もしかったです。

 守りが落ち着けば、攻撃も元気になるもの。その攻撃の起爆剤的な動きをしたのが、昨日がセレッソでの2試合目だった乾でした。前節から動きのよさが光っていましたが、昨日はうれしい初得点も飛び出しました。「これからもっと試合に出て、もっと活躍したい」と、話していました。ちなみに彼はインタビューやコメントでも関西弁です。

 というわけで、みちのくシリーズ初戦は、今までのもやもやを少しは払ってくれたような気がします。応援に来てくださった皆さん、お疲れ様でした。各所で声援を送ってくださった方々、ありがとうござました。次節はまたまた東北へ。旅から旅へという感じですが、19日のサンフレッチェ戦まではこのまま突っ走ってほしいところ。私もがんばって走ります(笑)。次もともに喜び合えますように。

 広報担当になって、約半月です。なかなか更新できないのに、毎日ここをのぞいてくださる方が多くて、恐縮しています。なるべく毎日・・・といいたいところですが、しばらくは週に1度ぐらいのペースで何かしらお伝えできればと思っています。オフィシャルでは、マッチデープログラムでインタビューなど、携帯サイトの「南津守日記」も週1~2回担当するなど、書く場を与えてもらっています。ぜひ、そちらもご覧いただけるとうれしいです。

 

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2008年6月22日 (日)

ものすごい雨の中での貴重な勝利

 昨日の福岡はすごい雨。今日話を聞いた羽田も「あんな雨の中で試合をするのは久しぶり」だと話していました。とにかくサッカーというより、プールでボールを蹴りあっているような状態。後半に入っていくらかピッチ状態はましになったようですが、いつもどおり、というわけにはいきませんでした。

「こういう試合で点が入るとしたら、思いがけないミスからか、セットプレーかな」と、思っていたら、果たしてその通りになりました。終了直前、ロスタイム突入の数秒前というタイミングでした。フルのCKにジェルマーノの頭がピタリとあって、劇的な幕切れ。消耗戦を勝利で終えられたのは、大きかったと思います。

「チームを勢いづけられるようなプレーができた」。試合後のミックスゾーンでは、相澤の落ち着いたなかにも自信がにじむコメントが印象的でした。GKにとってはもっとも嫌なコンディションでの試合だったと思いますが、冷静にピンチを防ぎ、勝利を陰で支えました。5月の連戦連勝が嘘のように勝てなくなっていた6月。あの大量の雨が、もやもやを洗い流してくれるといいのですが。

 

 さて、ご報告があります。昨日6月21日付けで、セレッソ大阪の広報担当として働くことになりました。'01年3月以来、約7年ぶりに「復帰」する形です。今までも、セレッソ大阪がよりよくなるように、いいクラブにいいチームになることを願って仕事をしてきたつもりです。これからは、一層その気持ちを鮮明に、ダイレクトに仕事に反映させていきたいと思います。

 このブログをどうするか、ずっと考えてきました。クラブのスタッフという立場で書き続けるのはいいことなのだろうかという迷い、でも素の自分として書ける場所を残しておきたいという思いとがあって、実は今も結論が出ていません。しばらくは、「ボスニア紀行」などを中心に、仕事を通じて感じたこと、日々のできごとなどを綴っていく場にしようかな、というのが現在の心境です。

 ゲームレポートなどは、セレッソ大阪の公式サイトや携帯サイトを中心に執筆していく予定です。ぜひ、そちらをよろしくお願いいたします。今までのご愛読に感謝して。そして、これからもよろしく。

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2008年6月15日 (日)

びっくりの出場

 今朝、帰国しました。ボスニア・ヘルツェゴビナから。何が驚いたって、私の約1時間前にタイから関空に帰ってきた人が、今日の試合に出ていたこと。厳密に言うと、昨日のW杯3次予選のタイ戦に先発出場していた香川が今日の甲府戦のメンバーに入り、途中出場で45分間プレーしたことにびっくりしたわけです。

「連敗中のチームに渇をいれるためじゃないだろうか」「○○選手への刺激なのでは?」。試合前の記者室ではこんな話をしていました。もっと驚いていたのは、日本代表担当の記者さんたちで、「関空で帰国出迎えの取材で終わりだと思っていたら、長居の試合も見ることになるとは・・・」などと、うれしい(?)悲鳴を上げていました。

 まさかのメンバー入りだったわけですが、レヴィー・クルピ監督は当然戦力として考えていたようで、0-2とリードされた後半の頭から、「香川真司」というカードを切ってきました。それまでの前半はといえば――。前田、阪田に加えて、今日発表された江添までもが負傷し戦線離脱、羽田を最終ラインに下げて山下と組ませたセンターバック、ボランチはアレーを真ん中に、右に青山、左にジェルマーノという3人。羽田が試合後に話していましたが、どうもこのディフェンス陣のバランスが悪い。加えて、前線も不調でボールがおさまらず、よって押上げができず、ルーズボールが拾えない。

 そこに登場したのが香川でした。関空から南津守グラウンドに着いたのが9時ごろ。15分程度ランニングをしたあと、寮に戻ったところでレヴィー・クルピ監督から「準備できるか?」の打診があったそう。こうなることは「ちょっとは予想していた」そうで、「うれしかったし、絶対チームのために貢献したいと思っていた」という香川。ピッチに登場すると、まずオウンゴールが生まれ、直後には小松のボールをうまくとらえたシュートで同点ゴール。そのあともチャンスを演出したり、自らゴールを脅かしたり(ここで決めていれば!)。

 前半の内容を考えると、3-3の引き分けは「よし」なのかもしれないけれど、勝っておきたかった。それにしても、甲府の安間監督のコメントがふるっていました。「香川の出場は予測していたか、対策はあったのか?」の質問に、「昨日の夜は同じJ2リーグの選手ということで、応援していました。朝になって、メンバーに『香川』という名前があると聞いて、ほかにも香川という選手がいるのかと探したら、同じ選手だった。でも、実際に得点するというのは成長しているということ。うちの若手にも刺激を与えていかないといけない」と返答。相手に対策を立てる隙を与えなかった、レヴィー・クルピ監督の「奇策」だったわけです。

 帰国早々、いろいろな意味で興味深い試合を見ることができました。私が行ってきた、ボスニア・ヘルツェゴビナのお話は明日以降ということで・・・。

 

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2008年6月 9日 (月)

駆け足で津守取材

 今日は午後から南津守で取材。練習を見ていると、昨日の試合出場組のリカバリーが早々に終わり、インタビュー開始となりました。

 選手たちの表情、話を聞いた選手のことばからは、気持ちの切り替えが感じられてひと安心です。あさってはもう試合、徳島戦です。練習を見る限りでは、水戸戦に欠場した尾亦も大丈夫のよう。ジェルマーノは出場停止ですが、アレーが戻ってくる。羽田、青山とのトレスボランチ? それとも・・・。

 明日から数日、日本を離れますので更新をお休みします(徳島戦、欠席です。ごめんなさい)。懐かしい人に会って来る予定。また、ご報告します。

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2008年6月 8日 (日)

連勝ストップ

「目ざせ8連勝」の掛け声も高らかに始まった今日の試合でしたが、1-2で敗戦。サッカーの基本、「1対1で相手に負けない」ことの大切さを思い知らされたゲームでした。とにかく水戸のディフェンスはハード。試合開始直後から、ものすごい勢いでプレッシャーをかけるかける。あの暑さですから、「後半に入ったらばてるかも」と思っていたのですが、ついに最後まで途切れないまま。気迫や勢いにおいて、負けていた気がします。

 レヴィー・クルピ監督の目ざしていた「ポゼッションする」ことはほぼ90分間ずっとできていたと思います。いい形でチャンスを作れ、決定機も何度かあった。特に前半のいくつかかチャンスをものにしていれば、苦しいながらも勝点3獲得・・・というパターンだったと思うのですが。

 連勝は途切れましたが、すぐに試合はやってきます。冷静に、よかったところ、わるかったところを見つめなおして、次節に向かっていってほしいです。

 

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2008年6月 3日 (火)

とてつもなく大きな経験

 昨日のオマーン戦。途中交代でピッチに入っていく香川の背中が、今までより大きく見えました。ただ、プレーはまだ硬かったかな、という印象でした。先日のコートジボーアール戦のときも、「ちょっと緊張したかも」と話していましたから、それ以上にピリピリ感に満ちたW杯予選では、仕方のないことかもしれません。

 百戦錬磨のチームメイトたちと一緒に、想像を絶するプレッシャーの中で戦う予選。今は三次予選ですが、次の最終予選はさらにハードなものになります。19歳にして、それを体験できるなんて、すごいこと。いろいろ見て、感じて吸収してきてほしいものです。本人にはもちろん、セレッソにとっても大きな財産になることは間違いなし。チームは今、みんながひとつになってがんばっているから、大丈夫(なはず)。

 今日は南津守グラウンドで練習取材とインタビュー。気がつけば7連勝。でも緩みを感じないのが今の強さを象徴しています。緊張と充実が入り混じったなかでのトレーニングでした。

 次節、水戸ホーリーホック戦は、アレーが出場停止。前節・愛媛FC戦の後、レヴィー・クルピ監督は、「『青山が入った3ボランチ』か『4-4-2』(つまりアレー抜きの2ボランチ)の2つが考えられる」と話していました。今日現在もその考えは変わらないようで、「今週も2つのフォーメーションで調整する」と言っていました。

 今日の監督の話にも出てきたのが、「青山」の名前。名古屋ではサイドバックに挑戦したこともあったようですが、セレッソではボランチ要員としての移籍。「(ボランチの)戦力としてみてもらっているし、僕のいいところを評価して獲得してもらったと思っています。監督の求めるプレー、期待されることに応えることと、自分のプレー、特長を出していきたいと思います」と、本人。

 アレーに代わって・・・という点については、「アレーとはプレースタイルが違いますね。僕は中盤でつぶして簡単にプレーして、早く展開して攻撃につなげる、というタイプです」とのこと。どういうメンバー、布陣でいくかについては明日以降の練習で見えてくると思いますが、レヴィー・クルピ監督がこの新しい戦力を視野に入れているのは確かなよう。楽しみです。

 さて、コメントでご質問いただいた「愛媛戦でのゆりかごパフォーマンス」。先に読者の方が答えを書いてくださいました。「カレカ選手の奥さんの妊娠が今週(先週ですね)わかったから」が正解。実は、試合後の囲み取材で、フルに「で、あのゆりかごパフォーマンス、誰の子供が生まれたの?」という質問があり、「カレカでしょ、そう聞いたからテレビのインタビューで、僕言っちゃいました」とフル。でも、「生まれた」のではなく「ご懐妊」だったことが発覚。ちょっと気の早いパフォーマンスだったようです。

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2008年6月 1日 (日)

それでも勝てる強さ

「前回と同じような愛媛ではないぞ!」(レヴィー・クルピ監督)。まさにおっしゃるとおり。昨日の愛媛は気持ちがプレーに乗って、アグレッシブに挑んできました。対するセレッソはアクシデント発生。ピッチ上でのアップが始まってすぐのころでした。「メンバー交代」「尾亦が傷めた様子」。そんな声が聞こえてきました。キックオフ直前のメンバー入れ替えは、心理的な動揺を誘うはずでイヤなものです。おまけに香川、柿谷も不在・・・。

 それでも勝てるところが、今のセレッソの強み。前半は相手の勢いに押され、心もとない戦いぶりながら先制点を奪いました。後半に態勢を立て直すと、運も味方につけて(ポスト直撃のシュート、あれが入っていたら・・・)、追加点も奪ってしまう。勝ち続けているときは、こういうものなんだなと思わせる試合でした。こうなったら、リズムのいいときに勝点を稼いでおくに限ります。どこまでもどん欲に。何が起こるかわからないのがリーグ戦ですから。

 昨日の試合後、ミックスゾーンで会った懐かしい顔。懐かしいというにはまだ記憶が新しすぎますが、ダイスケこと多田大介。気迫のこもったいいプレーを見せていました。特に濱田のシュートを止めた場面は、『J'sGoal』のコメントにも書きましたが、会心のセーブだったよう。その冷静さに驚きました。「アウェイなのにアウェイじゃないみたい」というコメントには少し胸がつまりました。最後の最後までセレッソでプレーすることにこだわっていただけに。後半はセレッソのサポーターを背にしてのプレーで、「点が入ったら後ろを向いて喜びそうだった」とも話していました。

 J2ながら、チーム記録タイの7連勝。広島の背中に手が届くまでに近づいてきました。J2のドラマはまだまだ続きます。

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2008年5月28日 (水)

いざ、本当の戦いへ

 午前9時からの練習が終わり、私はこの日の目的であったインタビューを終えると、午後12時25分。注目の香川は、ピッチでの練習が終わったあとの11時ごろ、突然南津守に姿を現しました。特に指示を受けたからではなく、「帰ってきたかったから・・・」と。ランニングなどの軽いトレーニングをしたあと、例のシュラスコ・パーティ(岐阜戦に勝利したらレヴィー・クルピ監督がおごると約束した)に向かいました。

 W杯予選のメンバーとなる日本代表の発表は午後4時の予定でした。変なたとえ方かもしれませんが、今日の南津守プレスルームはさながら「子供の合格発表を待っている親」の集まりのようでした。番記者の皆さんと、「今回は難しいかも」「いや、入るはず」などと、あーでもない、こーでもないと話しながら、気をもみながら、そのときを待っていました。

 結果は「合格」。実は、南津守に帰ってきた香川は、「多分入っていませんよ」と話していました。キリンカップ第2戦のパラグアイ戦で出場できなかったことが相当悔しかったようでした。クラブハウス会議室で行われた、ミニミニ記者会見。報道陣の拍手で迎えられた香川は、くすぐったそうな、困ったような顔をして入ってきました。

 まずはキリンカップの感想から。「コートジボアール戦は、相手に激しさがあって、寄せも早かった、実際、自分のプレーができなかったが、世界はレベルが高いと実感した。いい経験ができた。パラグアイ戦は、相手は二軍に近いと聞いた。強さは感じなかったが、結局失点しなかったし、勝負強さを感じた。力は日本のほうが上だと感じたし、勝たなければいけない試合だった。出たい気持ちはあった。出られなかったのは、アピールが足りなかった。今の自分の実力だと思う」。

 日本代表メンバーの中で、自分の力が通用したところ、足りないと感じたところについては、「技術では通用する部分もあったが、コートジボアール戦では、ハイプレッシャーのなかで技術を出すということについては足りないと感じた。日ごろから意識してやらないと。でも、日本人相手や、J2では経験できない練習ができたと思っている。(俊輔選手、松井選手は)堂々とプレーしていて、ボールを持ったときに迷いなく自分のプレーを発揮していた」。

 W杯予選への意気込みは、「初戦のオマーン、ここに負けたら厳しい。4連戦の初戦で、ホームなので勝てるように、勝ちに貢献できるようにしたい。まだ自分はアピールできていない。結果も残していない、まず試合に何分でもいいから出て、強烈な印象を残さないと。代表に選ばれただけで、自分は何も貢献していない。この4試合でしっかり貢献したい」。

 具体的にはどんなプレーを?「仕掛けの部分で何かアクションを起こしていきたい。ドリブル、パスなど仕掛けていくプレーを持っているし、セレッソでもイメージしてやっている。それをしていきたい。下手なプレーはできない。気持ちの入ったプレーを見せて、何が何でも結果を出して、責任感を持って、勝利に貢献したい」。

 最大で5試合、J2リーグを欠場することについては、「大事な時期、チームに勢いのあるときなので、(セレッソの試合に)出たい気持ちは強いです。でも、代表に選ばれたので、しっかり結果を残したい。チームのみんなには勝ってほしいと思っているし、僕は信じて待つだけ。僕は今、日本代表で結果を出す必要がある。代表でしっかりやりたい。そのなかで、セレッソのことは信じています」。

 明日の新聞には大きく掲載されると思う、と聞かされ、「いや、いいです、今は。僕はまだ何もしていないのに。活躍したら大きく書いてください」。キリンカップが不完全燃焼に終わったと感じているせいか、終始厳しい表情だった香川。最後に、一番印象に残っているW杯予選は? と聞かれて、「フランス大会の、ジョホールバルの歓喜です」とつぶやくように言ったときだけ、少し笑顔が見られたのでした。

 本当に力のある選手は、舞台が大きくなり、重要な試合ほど活躍するもの。遠慮せず、恐れず、堂々とプレーしてきてほしいと思います。チームのことは心配しないで。セレッソの選手たちも、きっと負けないぐらい頑張るはずだから。

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2008年5月26日 (月)

大黒柱が帰ってきた

 名古屋(豊田)~岐阜遠征から今日戻りました。日本代表戦では香川のAマッチデビューを見ることができ、岐阜戦では久しく目にしていなかった「大勝」を目の当たりに、と盛りだくさんな遠征でありました。

 昨夜の岐阜戦。試合前の注目点は香川不在をどう戦うか。「4-3-3」と「4-4-2」、両方のパターンを練習していたと聞いていたので、どちらになるのか。その場合に起用される選手は・・・。レヴィー・クルピ監督のチョイスは、「4-4-2」でのスタート、そしてFWカレカ起用でした。前半は、(前回の対戦ほどではなかったにしろ)岐阜のプレスに押される場面もありました。というより、ボランチのジェルマーノとアレーが前にかかりすぎて、中盤で相手に優位に立たれたという感じ。それもハーフタイムに監督から修正されたようで、後半はしっかりじっくりプレーしていましたが。

 先制はPK。アレー、小松とつないだボールに曜一朗が飛び込み、相手に倒されて得たものでした。リードしたものの、前半はほぼ互角。前回の対戦を思い出して、「後半は大変かも」と思っていたのですが、それは杞憂でした。CKからのすばやいプレーで右サイドを崩すと、ゴール前でカレカがフリーでシュート。岐阜の松永監督が話していたように、この2点目が大きかったと思います。相手が前がかりになり、守備がかなり薄くなったこと、そこに濱田が投入されたことで、次々に得点を重ねることが出来ました。

 終わってみれば、「香川不在」を感じさせない大量得点での勝利。濱田のプレーも流れを変えるものでしたが、復帰したフルがらしいプレーを見せたのが大きかった。彼がいると、前線に活気が出て攻撃にすごみがプラスされるな、とあらためて感じました。セレッソがセレッソらしいサッカーをするためには不可欠な存在なのだとも。大黒柱とはそういう存在なのでしょう。頼もしい限りです。

 さて、試合後の囲み取材のしんがりは、曜一朗でした。まずは、なぜかどフリーでシュートを打たなかったことについての質問。「フリーすぎて・・・」というとんでもない言葉のあと、「切り替えしたら、(相手が)みんな飛び込んでくるだろうと思ったけど、実際にはみんな止まってしまって。え? って感じになって、ジェルマーノがいたから、やさしいパスを出そうとおもったら、やさしすぎてひっかかりました」。

 そして、今日26日からは代表に行くことになるが?  との問いには、「5-0で勝って、ホントにいい流れで代表に行ける。調子のいいときにチームを離れるのは残念だけど、選ばれたのは光栄だし。チームに戻ったときにスタメンの座はどうなるかわからないけど。次の愛媛戦は出られないけど、シンジくんは帰って来る。シンジくんが頑張ってくれるので、任せて、次はシンジくんがやってくれると思うので」。と、もはやお約束のシンジくんコメントになだれ込みました。

 次の問いかけは私から。あえて、その「シンジくん」について聞いてみました。コートジボアール戦のあと、香川選手がセレッソの試合を気にかけていたけど? 「シンジくんも自分がいないときに負けたら悔しいだろうし、安心して帰ってくれるように今日は頑張ろうと思ったし、誰が出てもセレッソは強い、チーム全体でやっていることを証明したかった。僕もシンジくんといっしょにやりたいし、J1昇格のためにシンジくんといっしょにやりたいと思っています」。一気に話した曜一朗。「シンジくん」の代表デビューもテレビで見ていたそう。なんとも微笑ましい囲み取材でした。

 

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2008年5月25日 (日)

代表デビューの日

 昨夜は豊田スタジアムで日本代表の取材をしました。5年ぶりぐらいの代表取材に、現場では「久しぶりですね」「香川くん、入ってよかったですね」などと声をかけていただきました。

 メンバー入りしたものの、試合出場なるか? せっかくチームを離れて参加しているのだから、できれば初出場して1分でも長く出てほしい。ピッチで行なわれている試合と、その横で続く控え選手たちのアップの両方を見ながら、そのときを待っていました。

 後半22分、コーチに声をかけられた香川。アップのピッチが上がり、ついにデビューのときがきました。ポジションは松井に代わっての右サイドハーフ。ボールに触るチャンスは少なく、見せ場は後半40分の惜しいクロス。相手GKがおさえ、決定機には至りませんでした。

 試合後のミックスゾーン。「緊張したか?」という記者の質問に、「あまり・・・いやちょっとしたかも」。「相手はすごく速かったです。寄せも速くて、ミスもあったしキープできなかった。そのあたりはもっとできないと。(代表)デビューしたけど悔しい内容だった」というのが感想。「1-0で勝っていたので、自分が出て入れられるのは嫌だった。絶対攻撃に行く! という気持ちがあった」。

 ただ、時間帯や試合の流れを考えると、「攻撃にいく」のは難しかったのも確か。きっちり守りきるというチーム全体の流れがあるなかで、ボールに触わる回数が少なく、持ち味は発揮できたとはいいかねました。でも、出場したということは、大きかったと思います。「相手のスピードや足の長さなど日本では経験できないものだった。次に生かしたいし、またアピールしたい」(香川)。

 21日の試合(アビスパ戦)後に、受け取ったサポーターの寄せ書き入りのフラッグ。香川は遠征に持ってきたそうです。「ホテルの部屋に置いて、メッセージを見ています」とのこと。セレッソ唯一の代表として、あと1試合もがんばってきてほしいです。

 今日、セレッソは岐阜戦。香川もすごく気になっている様子でした。「テレビの中継はありますか? 7時から? 見られると思う、見ます。チームの調子がいいので、連勝してくれることを願っています。がんばって勝ってほしい」。前節休みで休養十分、前回の対戦では手を焼かされた相手。難しい試合になりそうです。

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2008年5月22日 (木)

うまく終えられた第1クール

 昨夜の福岡戦。もうすでに次節に頭が切り替わりつつあるのが我ながらこわいですが、レポートを少し。

 試合前から「福岡は大変だ」という雰囲気がいっぱい。スタジアムのプレスルームも、地元・大阪の記者と福岡から来られた記者を比べると、大阪勢の数的不利はくっきり、でした。さらに福岡のスターティングフォーメーション。4バックから3バックに変えたばかりで、その継続を明言していたというリトバルスキー監督が、まさかの4バックを敷いてきました。セレッソのほうはおなじみの4-3-3。

 こういう相手に苦戦するのがいつものパターン。しかも前節湘南に対して心身ともにエネルギーを使い果たして戦ったばかり。心配していた「まったり感」があったように思います。というより、福岡のモチベーションが非常に高かったということでしょう。

 それでも先制できたのは、香川の勇気あるプレーがきっかけでした。自信を持って正面から福岡のペナルティエリアへ突き進み、PKを得ました。本人は「シュートを決める自信はあった」そうですが。それでも福岡ペースの流れは変わらず、あっさり同点にされたところは、「やっぱりな」と言いたくなりました。

 このあと、モノを言ったのが、レヴィー・クルピ監督が繰り返し行ってきた2つのシステムの使い分け。3人のボランチのうち、どうしても「あがりたがる」癖のあるブラジル人の後ろで、守備に追われまくっていた羽田が下がり(決して悪かったわけでないと思う)、ボランチを2枚にして中盤の引き締めを図った形。そして、攻撃の枚数は4枚(柿谷、香川、古橋、小松)に増やして。この4人のコンビネーションについては、まだまだ時間が必要な感じでしたが、古橋というキッカーが加わったことが大きかったです。まさに得点に直結。決勝点もフルのキックからでした。

 というわけで、気がつけば5連勝。「内容が」とか「ラッキー」とか言いながら、第1クールは2位で終了、うまくまとめたなぁという印象です。破竹の勢いだとか、やっぱり1枚も2枚も上手だな、とかとんでもない凄みを感じる、というのは今のチームにはまだないです。でも、結果を積み上げる我慢強さ、やり続けてきた積み重ねは確かにある。これは第2クール、さらにその先にもモノをいってくるはずです。

 次節は香川が不在、その次はU-19のサウジアラビア遠征に行くことが決まった曜一朗が不在と、代表チームを抱えるチームならではの悩み(こういう言い方するのはホント久しぶり・・・)とどう折り合いをつけるか、というのが次の課題になりそう。ちょっとうれしいですけど。

 それにしても、さっき発表された、U-19日本代表選出にあたっての曜一朗のコメント。「シンジくん」連発に思わず笑ってしまいました。そういえば、昨日ミックスゾーンで、「今日の試合を振り返っての感想」を聞いたら、いつのまにか「次はシンジくんがいないけど、いなくても勝てるというのを示したい」と、「シンジくん」が登場していたし。負けたくない気持ちはよくわかるし、それがモチベーションにつながるなら大歓迎。少なくとも、昨夜の曜一朗のプレーからは、「何をすれば試合に出られるのか、認められるのか」がしっかりわかっているんだな、というのを感じることができました。シンジくん抜きの岐阜戦は、11番に期待しましょう。

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2008年5月18日 (日)

渋く輝いていた「仕事人」

 昨日の湘南戦。しみじみうれしい勝利でした。勝利のあとのビールはきっとおいしいだろうな(飲まなかったけど)と思えるような、いつまでも反芻していたいような、そんな勝利。相手が今まで勝てなかった湘南であることも理由のひとつだけれど、何よりいい試合だったのが気持ちいい。両チームが今もっている力を発揮しあい、ぶつかり合って最後まで勝利を目指したことがすばらしかった。セレッソ側から見れば、先制点も追加点もいい時間帯に入りました。楽しさがいっぱい詰まった90分間、といえるでしょう。

 そのなかで、渋く輝いていた選手がいました。レヴィー・クルピ監督をして「彼なくして勝利はなかった」と言わしめた、羽田でした。相手の攻撃の中心、アジエル選手のマンマーク。これが彼に与えられたミッションでした。「どこにいくのも付いていけ」と監督から指令があったそうです。「アジエルにやられたら自分のせい。監督は『ほかの選手は10人対10人でサッカーをするつもりでやれ』と言っていました」(羽田)。

 マンマーク、といってもガチガチな印象を受けなかったのは、羽田ならではでした。押さえるところは押さえる、でも決してファウルを連発するのではなく、実にクレバーに「つきまとった」と思います。そして、いつもの「3ボランチのバランサー」としての役割もこなしていました。本人は、「最低限の仕事ができた」と謙遜していましたが、その顔には充実感があふれていたし、試合の途中も本当に楽しげにプレーしていました。

 もともとはバリバリのセンターバックで、市船から鹿島というエリートコースを歩み、'01年のワールドユース(アルゼンチン)のときのU-20日本代表(西村監督のチームです)のキャプテン。ただ、鹿島ではケガに泣かされたと聞いています。「あのころはサッカーをしていなかったですから。それを思うと、今やれていることが幸せ」。セレッソに来てからの彼のプレーからは、そんな気持ちが十分に伝わってきます。

 3ボランチの中央でプレーすることについては、「必死でやっていますよ、僕は便利屋ですから」と冗談めかして言っていました。アジエルをマークすることについても、「マンマークでプレーするのは今までで初めてですけど、今回はそういう役割を与えられて、期待にこたえられてよかった」。これこそ、仕事人。昨日の勝利を陰で、でもしっかりと支えたひとりでした。

 彼がなぜ今季もセレッソに残ってプレーすることを決めたのかや、3ボランチとしてプレーする醍醐味などについてインタビューした記事がまもなく掲載されます。決定したらお知らせします。ぜひぜひお読みください。

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2008年5月15日 (木)

おめでとう、初代表

 午前の練習が終わってからの囲み取材は、いつにも増してリラックスモード。今日の夕方に代表メンバーが発表されるとあって、大勢の記者が香川を囲みました。「選ばれたらうれしいです。光栄だと思います。でも、まだ選ばれたわけじゃないですから」。今回は、いわゆる「海外組」も参加することになりそうだが? という質問には「今までテレビで観ていた人たちとやれたら楽しいだろうと思いますけど、まだ選ばれていないので」と、終始控え目な受け答え。そして、「もし、選ばれたら、夕方にもう一度記者会見をするのか?」と聞かれて、「いえ、今日は教習所があるので、来れません」と話して、帰っていきました。

 そして、午後4時すぎ。晴れて日本代表メンバーに選出された香川が記者の前に登場しました。私も出先から駆けつけ、遅れたものの何とか話を聞くことができました。「選ばれるとは思っていなかったから、不思議な感じです。びっくりです。うれしいです。いつもセレッソでやっているようなプレーを出すこと、それが一番大切だと思う。いつもどおりプレーして、チームの勝利に貢献したいです。セレッソから選ばれたということで、みなさんのおかげです。セレッソのスタッフ、選手に感謝の気持ちをもって代表に行きたいです」。

 今回のメンバーは、24日と27日キリンカップのためのものですが、6月のW杯予選につながる重要な試合になります。「予選ですが、W杯は小学校から夢見ていたもの。代表のユニフォームを着て、そのピッチに立ちたいです。だから、今回の1回だけで終わりたくない。話題だけで終わりたくないです」との決意も聞かれました。

 その昔('95年)にモリシが初めて日本代表に選ばれ、スタメンの大抜擢を受けたのが、5月のキリンカップでした。「モリシもまったく同じ、キリンカップで初代表になって、ブレイクしたんだよ」と言うと、「え、ホンマですか?」と目を輝かせていました。どんな形で登場するのでしょうか? 24日が待ち遠しいです。

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2008年5月13日 (火)

現場を感じる

 今日のタイトルにある「現場」とは、「取材現場」のことです。日々訪れ、モノを見、声を聞いて、ときには問いを投げかけて答えを聞く、もっと単純にその場の風を感じ、においをかぐ・・・それらがすべて取材であり、経験であると思っています。そのうえで、書くのが原稿だと。当たり前の話ですが。

 すべての試合がテレビでリアルタイムで観ることができるようになり、監督や選手たちのコメントも試合直後にネットにアップされるようになった今、「その場」に行かなくとも、それらしいレポートを書くことは可能です。さも観てきたかのように、あたかも聞いたかのように。私はしたくないな、というより出来ないなと思います。自分が見聞きしたものがすべてであり、それ以外は自分にとって事実ではないからです。自分が実際に感じなかったことを、「感じた」とは書けないのです。

 現場に行けば、何かある。ずっとそう思い続けてこの仕事をしてきました。そして、今日も行ってきました。今日は朝から夕方まで、取材デー。インタビューも、短いものでしたが、2本してきました。いろいろなものを見て、いろいろな人と話をしました。インタビューはまったく違う趣旨のものでしたが、いずれも充実したものになりました。

 1人は、次節・湘南戦のキーマンといえる選手。真面目で、決して飾らない話し方には非常に好感が持てました。それでも、そのコメントのひとつひとつは、第1クールの最大の山場であり、緊迫、白熱必至の上位決戦をさらにヒートアップさせること間違いなしの熱~いもの。初めてインタビューをしたのですが、これほど情熱を秘めた人なのだと驚きました。その内容は、ぜひ試合当日にじっくり読んでください。

 もう1人は、最近試合から少し遠ざかっている選手。セレッソひと筋でサッカーを続けてきた彼の話は、いつ聞いてもいいものです。胸が温かくなる思いがします。次号の『Soccer Kids』に掲載される予定です。キッズ向けの内容ですが、ぜひご覧ください。

 今日の現場でもちきりだったのは、明後日発表の日本代表とU-23代表メンバーの話題。われらがシンジは果たしてどうなるのか? というものです。本人は、至って淡々としていましたが、吉報が届くといいですね。

 

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2008年5月11日 (日)

ハナサカ効果、かな

 南津守で行われたトップvsU-18の「兄弟対決」。年に数回行われる、セレッソサポーターには楽しみな顔合わせです。トップのメンバーは、昨日の試合に出なかったメンバーが中心。といっても、FWはデカモリシとカレカの2トップ、フルもMFで出場するなど、なかなかの顔ぶれがそろっていました。

 対するU-18はベストメンバー。プリンスリーグで5連勝の勢いを駆って、全力でトップにぶつかっていきました。先制はU-18。右サイドハーフの道上が攻め上がりシュート、ポストに弾かれたボールを飛び込んできた永井が胸でプッシュする形で決まりました。トップもすぐさま反撃。22分にはGKの弾いたところに山下が詰めて同点、25分にはカレカが豪快に決めて逆転に成功。

 やっぱり力の差は明らかか、と思った31分。U-18は左サイドの丸橋が起点になり、最後はキャプテンの山口がきれいなシュートを見せて2-2。同点で前半を終えました。なんとしても負けられないトップは、67分にデカモリシが意地のゴール。が、弟分も粘って、81分に丸橋のゴールでまたまた同点に。最後は86分にデカモリシが決めて4-3。激しいゴールの奪い合いに決着をつけました。

 こういう試合のレポートって、なかなか難しいですね。どっちもセレッソだから(笑)。スタンドで応援された方はどんな感じだったのでしょうか? ちなみに、ホントに楽しそうに観ていた(そして盛んに兄貴風を吹かしていた)曜一朗は、微妙に「弟たち」に肩入れしていた様子。

 それにしても、トップの選手たちはやりにくかっただろうな、と思います。高いモチベーションで、のびのびプレーしてくる相手にてこずる場面も多かったと思います。最後は面目を保った形でしたが、一層の奮起を期待したいところです。

 そして、U-18の選手たち。各年代の代表選手、代表候補も多く在籍していて、レベルが上がっているのを感じました。オーッと驚きの声が聞こえるプレーも何度かありました。昨年スタートした、「ハナサカクラブ」の存在がそれを後押ししているのも確かでしょう。少しずつ、少しずつですが着実に前進している様子を見るのは楽しいものです。

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2008年5月10日 (土)

メンバーが揃って

 アウェイでの草津戦は、3-1の勝利。レヴィー・クルピ監督のコメント――「何度もチャンスを作り、その中で3ゴールを決めることが出来た。勝利にふさわしい内容だった。90分間安定したサッカーが出来たと思う」を聞くまでもなく、内容と結果が揃ったと感じられる試合でした。ロスタイムの失点は余計だったものの、いつもは厳しい監督も今日に限っては「お小言」は一切なし。

 前節から変わったのは、GKが相澤に、左サイドには尾亦が復帰、3トップの右には柿谷が、という3点でした。立ち上がり、特に目を引いたのが、尾亦の存在。コンディションがよほどいいのか、攻めあがる動きが実に軽やか。カモシカのような動きで左サイドを走ると、同じサイドの香川、ジェルマーノも引っ張られるように流動的なプレーを繰り返しました。4分の先制点も、そんな左サイドの活性化から生まれたもの。相手の出鼻をくじき、戦意をそぐ、大きな1点でした。

 そのあとも、人が動き、ボールも動く、見ていて安心できる展開。ジェルマーノ、アレーのコンビも難なく中盤でボールを奪い、さばくことができました。小松に“当たり”が出てきたのも頼もしい。昨季のように、いやそれ以上に、これからも遠慮なく量産していってほしいものです。前節まで持ちすぎ感のあった曜一朗も、ようやく攻撃の流れに乗ってきた印象。まだまだこんなものではないとは思いますが、今季初ゴールも含め、それは次節以降の楽しみ、ということで。

 試合全体を通してみていえるのは、内容の差、点差は地力の差、ということでしょう。選手個々の力量、チーム力の差が出た結果といえます。もちろん、持っている力を出した選手たちはすばらしいのですが、はしゃぎすぎるのもどうかと思い、うれしがるのはこのくらいにして(笑)、クールな香川のコメントを紹介します。「久しぶりにチームとしてよかったと思う。相手の疲れていた感じだったし、失礼な言い方ですが、(順位が)下のチームなので、満足してはいけないとも思います。上位のチームともこういうゲームをして、今日のこの勢いをもっと続けたいと思います」。

 言うまでもなく、次の湘南戦を見据えた発言です。最近の彼のコメントに必ず出てくるのが、「もっと上を」という言葉。今日は、日本代表の大熊コーチが視察に訪れていました。「J2の試合まで足を運んでもらって、すごくうれしいです。そこで自分がアピールしていきたいし、これからも1試合1試合しっかりやっていきたい」。決して浮かれず、次を見つめる姿は頼もしい限りです。

 フルも短い時間ながら復帰を果たし、メンバーが揃って迎える次節は大一番になりそう。真の力が試されます。

 

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2008年5月 8日 (木)

「ベストメンバーに近い」

 今日の練習を見る限り、けが人の戦列復帰は間違いなさそう。フル、尾亦ともに元気にゲーム形式の練習に参加していました。「ようやく戻れそうです。まだ先発かどうかはわからないけど・・・出たら、自分のプレーをどれだけ出せるか、ですね。久しぶりだけど、ずっとやっていたメンバーなので、コンビネーションは問題ないですよ」とフル。練習では、小松と2トップを組んでいましたが、本番ではどうなるでしょう。

 一方の尾亦は、先日のサテライト・京都戦で公式戦復帰ずみ。「あの時は結構不安もあったんですが、意外にできた。あとは90分出来るか、というところですけど、大丈夫だと思います」と語っていました。彼ら以外にも少しメンバーが入れ替わりそうな草津戦。そろそろ、「これが今年のセレッソセレッソだ!」というサッカーが見たいものです。

 ということで、レヴィー・クルピ監督に聞いてみました。「けが人が戻ることになりますね」と、私。「そうですね、ベストメンバーに近いです」と、監督。「そろそろ監督のおっしゃっていた、メドとなる10試合が過ぎました。メンバーも揃ったし、安定した戦いができるということですね」と言うと、、監督は「それは違います。まだ私自身は10試合をカウントしていません。なぜなら、途中でレギュラーにけが人が出たからです。まだかみ合っているとはいえません。ここから10試合ということになります」と、ニヤリ。

 最後は、「こんな感じで、ずっと私は『まだ10試合カウントしていない』といい続けるかもしれませんよ」と、はぐらかされてしまいました。とかなんとか言いながら、第1クールはあと3試合。そのころには、何かが見えてくる気がします。

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2008年5月 4日 (日)

ライバル心、メラメラ

  原稿を書きつつ昨日の試合を振り返っても、「勝ててよかった・・・」と思える試合でした。徳島のディフェンスはよく練られていたうえにハードワークだった。さすがの香川も、あそこまでやられると厳しいです。アレーとジェルマーノをパスの出どころとするパターンもきっちり抑えられていましたし・・・。

 そこでモノをいったのが、柿谷曜一朗の存在。それにしても、交代のタイミングは絶妙でした。「シンジくんがマンマークにあっていた。シンジくんのスペースを建人が使えたらよかったんだけど。シンジくん1人で何とかしようとすると苦しくなる。シンジくん以外の選手がもっと動かないと」という曜一朗のコメントからは、いろいろなことがわかりますが(笑)、得点につながったシーンは、彼らしいテクニックを織り交ぜたプレーでした。

 シュートだったのか、クロスだったのか、本当のところはわかりませんが、あのキックはさすが。相手GKのミスを誘発したといえます。そして小松が飛び込んで、やっとやっとの先制ゴール。結果的にこれが決勝点になり、交代して入った選手が起点になったのですから、采配的中というわけです。

 といって、「曜一朗すごい!!」と手放しで喜べないのも確か。残り数分という時間帯で、相手陣内右サイドでボールをもったところで、あっさりクロスを蹴りこんでしまったから。「キープやろ、そこは!」と誰もが叫んだであろうあの場面で。勝ったからいいようなものの、ヒヤヒヤ勝利に拍車をかけてしまった感じで、心臓によくないです。

 試合後、曜一朗に話を聞く機会がありました。試合とは少し離れた話題で、ほんのひと言二言で、と思っていたのですが、話好きの彼はいろいろと話してくれました。印象に残ったのは、「今。セレッソというとイコールシンジくんだと思う。でも、昇やハマちゃんがいて、その前にずっとセレッソで頑張ってきた森島さんという存在もいる。僕も昔からセレッソでプレーしているし、そういう人たちにくっついていきたいと思っている。セレッソのトップになれるようにやっていきたい」という言葉。強烈なライバル心は、彼を成長させるはず。いい方向に育ってほしい、と思いました。

 曜一朗がこれを聞くと、ますます発奮しそうな昨日のレヴィー・クルピ監督のコメント。「今日の試合の中でいちばん観衆の方が見てすばらしいプレーだと思われたのは、おそらく(香川)シンジのループシュートだったかと思います。どれだけ激しいマークがきても、彼だからこそゲームを決めるプレーができる、私はずっとこれからも間違いないと確信しています」。道は険しければ険しいほど達成感も大きいと言いますから・・・頑張って。

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2008年5月 3日 (土)

とにもかくにも2位浮上

 暑い、暑い1日でした。徳島に1-0。よく勝てました、が正直な感想です。相手の堅い守りに何も出来なかった前半、後半は相手の攻勢にあわてながらも、ミスに乗じて決勝ゴール。これで勝点3ゲット。ホント、今季のJ2は混戦ですね。まだまだこれからいろいろありそうなので、一喜一憂するのはやめましょう、と今日私は誓いました。

『J'sGoal』のレポートがまだなので(ゴメンなさい)、詳しいレポートはまた明日、ということで・・・。

 そうそう、レヴィー・クルピ監督が記者会見場に入ってくるなり、卓上のボールの空気の入り具合をチェックしていました。今日も空気が抜け気味で、「もう少しですね」とコメントした監督。チーム状況をうまく表していて大爆笑でした。

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2008年4月30日 (水)

偉大なる、どこまでも愛すべき人

 今日は4月30日。練習(と練習試合のアップ)の前に、やや険しい表情のレヴィー・クルピ監督が、ピッチで全員集合の号令をかけました。昨日の今日ですから、横で見ていた私の背中に、少し緊張が走りました。笑みを浮かべることなく、「今日は、モリシがどうしても皆に集まってほしいとのことなので、集まってもらった」と、監督。当のモリシは、「へ?」という表情を浮かべ、次の瞬間に何が起こるか察したようで、「えーもしかして・・・」。

 それを合図に歓声を上げながら、選手たちが卵と小麦粉と水を手に、盛大なセレモニーを実施。「なんか変やと思ってたんですよ」。粉まみれになったモリシは、ぶつぶつ言いながらもうれしそう。偉大なる、そしてどこまでも謙虚で愛すべき人の36回目のハッピーバースデイでした。

 彼がピッチに姿を見せなくなって、もう1年が過ぎてしまいました。ニュージェネレーションの台頭に、背番号8がいたセレッソは少し遠いものになってしまいましたが、彼の記憶は薄れるどころか、日々濃くなっていくような気がします。

 たとえば、アウェイの地でかつてチームメイトだった人々と語らうとき。「モリシ、どうしてますか?」。何度聞かれたことか。そして、今いる選手にインタビューするときも然り。「セレッソといえば森島さん。すごい人だと思ってずっと見てきました」。そして、背番号26が、縦横無尽にピッチを駆ける姿を見るときも、私はどうしてもモリシと重ねてしまうのです。

 大爆笑のうちに終わった今日の「セレモニー」。練習試合が終わって、プレスルームに入ろうとすると、なぜかタオルを頭に巻きつけた姿のモリシとすれちがいました。「大変なことをしてしまいましたー」。どうやら、バリカンでの散髪が大失敗に終わったようで、チラと見えたところでは、確かに「大変なこと」になっていました。頭を押さえ、コソコソと帰る姿に、また笑いがこみあげてきました。

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2008年4月29日 (火)

激怒の理由

 レヴィー・クルピ監督の怒りっぷりは、相当なものでした。惨敗といっていい試合でさえ、記者会見が始まるころ(試合後10分~15分後)には、穏やかな表情で会見場に現れるのが常なのに。今日は、後半途中からベンチ前で身振り手振りをまじえ、大声で怒鳴っているのがわかりました。監督の怒りをかきたてたものは何だったのでしょうか。

「チャンスは数多く作り出したし、4得点も取った、内容でも相手より上だった。勝つべくして勝ったといえる。が、後半は不満の残る試合だった。あれだけチャンスを作りながら、44分にやっと1点目が取ることができた。選手の意識が低い。もっと多くの得点につなげないと」というのが、監督会見でのコメントでした。

 前半、先制されたものの(私はどちらかというとこちらの方が気に入らない)、すぐさま同点、逆転、さらに連続して追加点を叩き込み、1-3で終了。そして後半開始からは、相手のプレッシャーがゆるいこともあり、思うままにボールを支配し決定機の山を築いた・・・が、ゴールにならない。「取れるだけ取ってしまえ」。レヴィー・クルピ監督でなくても、そう思っただろうし、もどかしい時間が続きました。

 選手、スタッフに聞いたところでは、試合後のロッカールームでの監督は、「今ままでで一番の怒り方だったのでは」。香川は、「今年一番のキレかたでした。でも、その気持ちはわかります。変な勝ち方をして、このままズルズルいかないようにしないといけない。こういうサッカーをしていてはダメ」。勝者とは思えぬ厳しい表情で語りました。ほかの選手も、笑顔は一切なし。「後半、攻めていたのに1点しか取れなかった。自分を含めて中盤で単純なパスミスが多かった」とは3ボランチの真ん中で奮闘していた羽田のコメントです。

 愛媛とは今季あと2回の対戦を残しています。そこで精神的に圧倒できるためにも、今後の得失点差を考えても、大量得点で勝つ必要はありました。試合内容、相手の出来、セレッソの能力・・・すべてを考え合わせると、4-1というスコアは「ありえない」ことなのでしょう。私もあれほど激高した監督は見たことがありません。今日の出来事が、4日後の次節(徳島戦)にどんな作用をもたらすのか。注目です。

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2008年4月26日 (土)

勝点1をゲット

 GWの前半はアウェイ2連戦。その初戦は、あの都並監督率いる横浜FCとの対戦でした。試合前、都並監督に「お久しぶりです」のごあいさつ。そして、香川、小松、曜一朗、昇(中山)ら、昨季の“教え子”たちのについて、話がはずみました。伸び盛りの若手たちの成長ぶりを喜び、気になって仕方がない様子。自身がチームを去った後にレギュラーを獲得した小松、代表候補に選ばれた香川については、思いいれもひとしおの様子でした。

 さて、肝心の試合。レヴィー・クルピ監督が会見で言っていたように、「フィジカル80、技術20」の大味な内容になってしまいました。どちらもボールを落ち着かせる時間帯が続かず、ゴールは前半にあげた1点ずつ、勝点を分け合った、という形でした。そのなかで、4-3-3の3ボランチで守ったディフェンス陣はまずまず。相手のミスに助けられた感もありましたが・・・。ケガから戻ったヤナギが右サイドに入ったことで、落ち着いた感じは受けました。

 唯一の得点は、3トップがうまく絡んで生まれたもの。「イメージどおりだった」とは、起点になった白谷の弁。白谷から右の香川へ、香川がえぐってファーの小松がヘディングシュート。これが小松にとっての今季初ゴールでした。レヴィー・クルピ監督が試合後話していたのは、「選手にも常々言っているが、FWの選手はまだ固定されているわけではない。今後、結果、数字を残した選手がレギュラーになる。デカモリシ、ルイ、白谷、カレカ、ヨウイチロウ、誰が一番数字を残せるかだ」ということ。FWのゴールが少ないのが今季の特徴。だれが飛び出すのか、注目したいです。

 ルーキーながら、FWのポジション争いに名乗りを上げたのが、白谷。試合後に話を聞きました。ゴールシーンについては、前述のように満足そうでしたが、全体的には、「全然物足りなかった。もっとできたと思うし、やりたかった。もっとボールに触って、シュートまでいきたかった」と、悔しそうでした。そして、2列目でコンビを組んだ香川については、「すごくやりやすい。同じ年代で、上の代表に呼ばれて、フル代表にも選ばれて、すごいと思うし、そういう選手と一緒のチームでやっているなんて、自分もいい刺激になる」と、目を輝かせていました。どんどん刺激を受けて、伸びてほしいです。

 そして、試合後のミックスゾーンは、41歳と19歳の2ショットに沸きました。横浜FCのカズ選手と、香川、歳の差22歳のふたりが、握手を交わし、健闘を称えあったのでした(というか、カズ選手が主に話をし、真司は緊張のあまりほとんど固まっていましたが)。「カズさんと握手したい、写真も撮りたい、ユニフォームがほしい」(香川)という願いはすべてかなった形でした。試合前に、「ハーフタイムに渡すから」といってもらい、前半終了と同時にピッチで手渡されたカズ選手のユニフォーム。「すべてがカッコいい。一緒に戦えてうれしかった。『代表がんばれよ』といってもらった。向こうから話しかけてくれた。うれしかった」と、香川。まるで少年のように喜んでいました。

 アウェイであること、そして内容を考えたとき、勝点1獲得は大きかったと思います。レヴィー・クルピ監督は、「第1クールが終わるころには、間違いなくセレッソは上位に食い込んでいる」と、きっぱり。第1クールは残り5試合です。

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2008年4月24日 (木)

すくすくと、着々と

 昨日の初夏のような天候と打って変わって、今日は雨降り。そして肌寒い。そんな中、練習はみっちり行われました。朗報は、右サイドバックのヤナギの復帰。今日もビブス組(先発と思われる)でずっとプレーしていましたから、次節の出場にメドが立ったといえます。

 今日行ったゲーム形式の練習では、4-4-2と4-3-3、2つのフォーメーションを試したレヴィー・クルピ監督。どちらがベターなのか? うーん・・・難しいです。注目は、どちらのパターンでもFWに抜擢された白谷。小松にあてたボールに飛び込むプレー、香川のパスに反応する動き、おもしろかったです。「彼の一番素晴らしいところはスピード」と監督が評するように、動きは俊敏で何よりアグレッシブ。怖いもの知らずな積極さは、まだ停滞感のある攻撃の中で、キラリと光るはず。

 次の相手、横浜FCは言わずもがなですが、前監督でもある都並監督が指揮するチーム。手の内を知られているという点では、先日小林監督にしてやられた山形戦を思い出し、イヤな感じなのですが、レヴィー・クルピ監督自身は意に介していないよう。「他のチームと大きな差はないと思う。混戦になっているのはその証拠。間違いなく厳しい戦いになる」(監督)。前節・熊本戦を見てもわかるように、サクッと勝てる相手はなさそうなのが、今季のJ2です。

 都並監督については、曜一朗にも話を聞きました。去年のシーズン前に、「ガキのサッカーだ」と一刀両断に切り捨てられたところから始まって、信頼を得、先発メンバーに抜擢され、活躍を始めたところで監督が解任。「今のセレッソで自分がこれだけやっている、と認めてもらいたい」と意気込みを語る一方で、「前節の試合では、自分自身いいプレーができず、ダメだった」との反省も聞かれました。まだまだゲームに参加している時間が短く、持っているものを発揮し切れていない印象の曜一朗。「恩師」の前で、成長ぶりを見せることができるのでしょうか?

 成長といえば、人は数日間の経験でも伸びるものなのだ、という話。3日間の日本代表候補合宿を終えた香川が今日、チーム練習に戻りました。昨日、練習試合に出場しているので、軽めのメニューかなと思いきや、すべてのトレーニングに参加。練習後、「疲れは感じないか?」との質問に、「昨日、45分間試合をやったこともあって、体が軽いです。ここ最近では一番いい感じで動けたし、今日の練習でも動けたと思う」。ここ数試合、セレッソの試合後でのうつうつとした口調とは違い、歯切れよく、自信がにじむコメントぶりでした。さぞかし充実したキャンプであったのだろう、と想像できました。

 そして、次節・横浜FC戦については、「監督が都並さんということで、やりにくさは多少あります。でも、去年試合に出させてもらって、自分のミスで試合(5/6の鳥栖戦)に負けて、それで監督が解任になってしまったこともある。今度は勝って恩返しがしたいです」(香川)。カズ選手との対戦も楽しみな様子で、「握手もしたいし、写真も撮りたい。え? それはまずいですか? でもユニフォームもほしい。交換というか、僕がほしいんです。卓(山田卓也選手)さんを通してお願いしてみようと思います」。

 次節は、色々な意味で注目の一戦になりそうです。

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2008年4月20日 (日)

空気の抜けたボール

 レヴィー・クルピ監督はおもしろい人だ。そうあらためて感じた今日の試合・・・試合そのものではなく、記者会見でのコメントのことです。

 開口一番、「今日のゲームはこのボールに似ていますね。なかなか丸くおさまらない」。やや自嘲気味に言った監督。実は、私も気づいていました。会見場のテーブル(マイクなどがおいてある、あれですね)の上に飾られていたボールに十分空気が入っておらず、しぼんだような、ぺこぺこした感じになっていたことに。

「第1クールが終わるまでは、どのチームもこのボールのように空気が満たされておらず、完成度の高いチームはなかなか出てこないと思います。第2クール以降、そこから本当の実力、空気がいっぱいになったボールのようなチームが出てくる、そういうチームが必ず出てくると思います。これはブラジルの表現の一つで、チームがうまくいっているときにはボールが空気で満たされているようなと、逆にチームがうまくいっていないときは空気の抜けたボールという表現をするんです」。

 空気の抜けたボール。まさに今のセレッソはそんな感じです。ポンポンと弾むようなリズムはまだ感じられない。かといって、今日の熊本のようながむしゃらさ、必死さもそれほど感じない。それでも、何とかボールはころがっています、という感じ。

 カレカを外し、小松&デカモリシの2トップ。香川&柿谷の両サイドハーフ。右サイドバックには中山。“花の2006年組”が揃ったピッチは、特に前半立ち上がり、いい感じでボールをつないでいました。が、最後のシュートが入らない、というか枠に飛ばない。後半は白谷も投入して、攻撃のコマの豊富さを披露しましたが、ゴールが遠かったです。ディフェンスラインは踏ん張ったけれど、前からのプレスなど全体の守備はまだこれから・・・そんな中で奪った勝点3は、大きいというべきでしょう。

 レヴィー・クルピ監督は「両手を挙げて喜ぶ勝利ではない」と言っていましたが、第1クールが終わるころには、「空気が満たされたボール」になるのでしょうか。そのためには何か起爆剤が必要な気がします。

 それにしても会見場に空気の抜けたボールなんて置くなよ! とひとり突っ込んでいたのですが、よく考えたらあれがなければ今日の「名言」は聞けなかったわけで・・・。まあ、これも今のセレッソらしくていいか、と思った次第です。

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2008年4月18日 (金)

代表候補合宿への思い

 予想通り、今日の南津守は多くの(と言ってもひと桁ですが)プレスでにぎわいました。「久々の日本代表誕生か?」というわけです。オフィシャルホームページのトップもえらい騒ぎになっています(あれには少し引きましたが・・・)。

 さて、練習後、当の香川に囲みで話を聞きました。私たちが驚いた以上に、本人もびっくりだったようです。「まったく、まったく予想していませんでした。ホントですよ、信じられなかったです、五輪じゃないんですか、って思いました」。

 レヴィー・クルピ監督が、香川に「ペレも10代のときにワールドカップ決勝で試合を決めるスーパーゴールを決めている。サッカーに年齢は関係ない、実力の世界だ。ペレと同じように試合を決める活躍をしてきてほしい」とアドバイスした、という話を事前に聞いていた報道陣から、「代表ではペレになります、ということで・・・」と振られた香川。ニヤッと笑って、「いいえ、そんなつもりはないです。そうやって、『ペレになる』とか書こうと思ってるでしょ?」と軽くかわし、私たちの爆笑を誘っていました。

 そして、「チームあっての代表ですし、皆さんに感謝したいです。その気持ちを、セレッソの試合で表したいと思っています。代表候補に入ったのに、こんなプレーしかできないのか、と言われないように、しっかりいいプレーをしたいです」と、まずは熊本戦に向けた熱い思いを語りました。そして、代表合宿については、「失敗してもそれは自分の実力。ミスを恐れずに、自分のプレーを出して、いい経験ができるようにしてきたい。メンバーはみんなJ1のトップクラスの選手で、僕はJ2の選手。何が通用して、何が通用しないのか、確かめたい。記者の数も、サポーターの数も多い中で、プレッシャーに負けないよう、メンタル的にもいいプレーができるようにしたい。そんな環境の中でも自分を出せるように頑張ってきます」。

 周囲の声はますます大きくなると思いますが、それも当然のこと。なんといっても代表ですから。その中で、のびのびやってきてほしいです。頑張れ!

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レヴィー・クルピ監督の「アクション」とは?

 しとしとと雨の降る中でのトレーニングはみっちり2時間続きました。熊本戦に向けて、ひたすらゲーム形式の練習。やや狭いコートの中には、先発が予想されるメンバーが散りました。

 負傷の状態が非常に心配された相澤ですが、今日からフルメニュー参加。GK練習だけではなく、ゲーム形式の練習にも完全に合流していましたから、大事には至らなかったようです。ただ、練習後にレヴィー・クルピ監督は、「次の試合は山本でいくつもり」と、明言しました。やはり無理をさせないということなのでしょうか。

 監督のいう「アクション」は複数のポジションで見られました。まず、CBは羽田に代えて江添を起用。右サイドハーフには柿谷が入っていました。そして、ついにFWの入れ替えに踏み切りました。今日、2トップを務めたのは、小松とデカモリシのコンビでした。ついに、というかやっとというべきか・・・ここまで結果を出せていなかったカレカを外して、ツインタワーにというわけです。それにしてもどんどん若返っていくセレッソのスタメン。どこまでいくのでしょうか。

 

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2008年4月16日 (水)

ピンチを乗り越える

 今日は午前中の練習を見て、そのあとインタビューをしてきました。練習中のピッチを見ると、ますます人が減ったような・・・よく見ると、広島戦で右足を痛めたという相澤の姿がなく(次節の出場については明日以降の状態による、とのこと)、GKは山本、丹野の2人しかいませんでした(骨折していた鈴木については今日公式発表されました)。数日間姿を見なかった千葉の受傷も同時に発表され(あんな重傷だったなんて)、ホントに気が滅入りそうになります。

 が、練習後のインタビューで選手の話を聞いて、めげている場合じゃないな、と思いなおしました。「J1への道のりには困難なことがいっぱいあると思う。どんな困難があっても走り続けたい」。今年のサポーターズコンベンションで力強く語ったあの人から、再び熱い言葉を聞くことができたからです。いつもひょうひょうとした雰囲気で、よくいえばおおらか、悪くいえばノーテンキ(ゴメン)な人とだと思っていましたが、少し変わりました。自身のミスから失点し、負けてしまった試合についても潔くわびつつ冷静に振り返り、課題と今後どうあるべきかを語っていました。

 ネガティブになろうと思えば、それこそ山ほどネタがあるのが今のセレッソ。でも落ち込んでどうする。ここを乗り越えない限り、目標達成はありえない。本当にそう思います。

 

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2008年4月14日 (月)

「アクションを起こす」

 更新が遅れました。昨夜遅く、広島から傷心の帰宅。今朝は南津守グラウンドに取材に行ってきました。試合後のレヴィー・クルピ監督の「ひと言」が気になったから、です。

 その前に昨日の試合。「おもしろくなった」と評判のアウェイ応援バスツアーに、往路だけ参加して広島ビックアーチに向かいました。バスは3台とも、3列シート! 人数次第では4列シートの可能性もあったと聞き、幸運をかみしめました。すごーく楽です。隣の人に気を遣うことなく居眠りもできるし、足も結構伸ばせます。快適そのもので、キックオフ3時間弱前の13時過ぎに到着。ゴキゲンでスタジアムに向かいました。

 試合前、広島担当の記者さんに話を聞くと、あちらも決して調子がいいわけではないとのこと。「どちらも能力の高い選手が揃っているので、きっとおもしろい試合になりますね」と言い合って、キックオフを迎えました。このところずっとそうなのですが、試合への入り方は悪くなったと思います。6分の、カレカのシュートに相手GKが出て、曜一朗がすかさず詰めようとしたプレーなどは、「新生2トップ、いいかも」と思わせました。

 が、またしてもミスから失点を喫すると、優位は消えてしまいました。それでも39分には香川の左クロスを酒本がヘディングシュート、相手のクリアミスを誘いオウンゴールに。ラッキーな形でしたが、同点で前半を終えることが出来ました。

 問題は後半です。レヴィー・クルピ監督は、「後半早々の2失点目は、集中力が欠けていたとしかいえない。さらに3点目を取られて、選手にメンタルの部分で動揺が出てしまった」と話しましたが、「なぜ?」と言いたくなる急変ぶりでした。自信がないのか、何をしたらいいのかわからないのか、多分その両方だったのでしょう。それは、酒本に代えて白谷、曜一朗に代えてデカモリシを入れても大きくは変わりませんでした。

「精度とか、すべてにおいて広島が1枚も2枚も上だった。自分の実力もチームとしても足りなかった。攻撃も守備もバラバラだった」。これ以下はないだろうという表現でコメントした香川の表情は引きつって見えました。コンディションが悪くないことは、先のU-23代表戦で証明しているだけに、もどかしいはず。今季初スタメンだった曜一朗も、思うにまかせない攻撃について、悔しい思いを口にしていました。

 攻撃のタレントという点では、相手も高いレベルのものを持っていました。それを十二分に発揮出来たか、そうでなかったかの差が昨日の1-4という結果の差ではないでしょうか。やるべきことを整理し、それを繰り返しトレーニングすることで、セレッソが「昨日の広島」になる可能性は十分にあると思います。

 試合が終わり、ミックスゾーンでの選手取材もほぼ終わったころ、レヴィ