« 2007年9月 | トップページ | 2007年11月 »

2007年10月28日 (日)

幸せな一日

 今日は鳴門での徳島戦。トップの試合レポートの前に、スタジアムで見た幸せな光景について。トップの前座という形で行われたU-13同士のゲーム、JリーグのU-13リーグの試合後のことです。試合結果は5-1。終盤に怒涛の攻めを見せ、大量得点をあげての気持ちのいい勝利でした。

 試合後、サポーターからU-13の選手たちを称える大きな声、見るとスタンドはきれいなピンクに染まってゆれていました。「せっかくやから、記念写真撮ってあげたら・・・」。で、横山監督に声をかけ、記念撮影となりました。恥ずかしそうに、でもうれしそうに肩を組み整列した選手たちの笑顔がまぶしいこと。そして、その後ろには熱ーいサポーターが彼らを支えている・・・。多分、選手たちにしてみれば生まれて初めての経験だったかも。試合をして勝って、応援してくれる人たちの声を聞きながら喜びを分かち合う、という経験は。これがプロスポーツの原点(彼らはまだプロ選手ではないけれど、プロにつながっている選手だからね)、あの喜びを笑顔を忘れないでほしいと思う。

「トップもこれぐらいのスコアで勝ってほしいよね」などと記者さんたちと雑談しているうちに始まった試合は・・・思いのほか厳しいものになりました。セレッソは本来のフォーメーションとは違う、オプションともいえる4-3-3。クルピ監督によれば、「以前から考えていた布陣。中盤の中央を堅く守ることができるし、両サイドから攻撃を仕掛けるというプラス面もある」とのことでしたが、立ち上がりから意に反した形。相手の厳しいプレスの前に思うようにボールが前線におさまらず、中盤での攻防も押され気味。ピッチを広く使われ、波状攻撃を受ける時間帯もありました。

 後半の頭からは、ボランチの1人である藤本を下げて、酒本を右サイドに投入。いつもの4-4-2に戻したところでようやくリズムが戻ってきました。そして、もうひとつ、クルピ監督が言っていたように、フィジカルで相手を上回っていたのも大きいです。90分トータルではセレッソが力が上だったということ、相手が決められない1点を決める選手がセレッソにはいたということでしょう。

 調子を崩している選手が複数いること、負けたら(実質)終わりというプレッシャー・・・様々なマイナス要因がある中で獲得した勝点3。ロスタイム、貪欲に陥れた2点目のシーンにも「まだまだ終わらせない」という意地を感じました。これでまたつながった可能性。この時点で、まだ目標に向かっていけるというのは幸せなことです。「自分たちは勝ち続けるだけ、その上で上の結果待ち、ですから」と試合後のフル。残りは「4」。とんでもないドラマが待っていることを楽しみに。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月14日 (日)

「まだどのチームも、何も手にしていない」

 試合後の両チームの表情は実に対照的でした。特に京都。引き上げてくる選手たちの表情はまるで敗者のそれ。出迎える加藤コーチが「顔を上げて」と声をかけていました。一方のセレッソはうれしい、とまではいかなくてもホッとした様子。会見で「非常にすばらしく、激しくかつ感動的なゲームだった」と語ったクルピ監督も、笑顔を見せていました。

 結果は2-2のドロー、シュート数も14本と同数。この時期の、しかも試合前日の監督交代に打って出た京都が立ち上がりからアグレッシブさを見せ、セレッソはそれに気圧されたのか、ミスが目立ちました。ボールが足につかない選手が多く見られた中でも、気になったのがゼ・カルロスの不用意なプレー。25分、相手の先制点につながったプレーもゼ・カルロスのミスから。33分には吉田の2度のビッグセーブでかろうじて失点にはならなかったものの、あの場面もゼ・カルロスのパスミスが発端。相手のプレーに気迫がこもっていただけにイヤなムードで前半が終了。

 後半早々に相手選手が退場し(徳重は気合が入りすぎていたように見えました)、数的有利になってボールポゼッションはできるようになったものの、相手にはね返され続けているうちに、カウンターを受けて2失点目。76分という時間帯といい、ゲーム運びといい、サンガにととっては完全な勝ちパターン。セレッソにとっては敗戦濃厚といった形でした。

 が、ここでクルピ監督が2枚同時にカードを切りました。あの時間帯まで交代をしなかった理由について、「古橋と小松へのクロスのはいりが悪かったが、よくなるのではないかと様子を見続けていた」と話したクルピ監督。結果的に絶妙のタイミングと言えました。数的不利のなか、守り続けていた京都は疲弊、スピードあるフレッシュな選手の出現は脅威だったはず。裏を返せば、セレッソにはあの時間帯に威力を発揮する選手がまだベンチにいたということ。曜一朗の狙い通りの中央突破、それを予測して香川が出したスルーパス、すばらしかった。2点目もそう。相手を翻弄した鮮やかな得点でした。

 負けパターンをドローに持ちこんだということで、顔が自然にほころんでしまうのですが、タイトルにした言葉を引き合いに出して自分を戒めています。「J2はまだどのチームも、何も手にしていない」。京都の加藤コーチ(次期監督予定)の記者会見での言葉です。いうまでもなく、終了間際の失点で勝利を逃がした自軍の選手たちへのメッセージだったわけですが、それはセレッソにもいえること。まだ何も手にしていない。喜ぶのも悲しむのもまだ早い、というわけです。

 次節はまたまた直接対決、仙台戦。攻撃のキーマン・香川の出場停止は痛いけど、今日の試合を見たかぎり、そう悲観することもなさそう。このところ出番がなくてへこんでいたという彼が、またおいしいところを持っていきそうな気がするのですが・・・どうでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年10月12日 (金)

目指すところが高いから

 昨日は久しぶりに南津守の空気を吸ってきました。練習試合はほとんど見られなかったけれど、香川選手にインタビューをしてきました。『J'sGoal』でJ2の月間MIPに選ばれたことに伴うもので、主に9月の5試合を振り返ってじっくり語ってもらいました。インタビューについては、近々に公開されるはずですので、サイトでぜひご覧ください!

  インタビューの中でも10日の札幌戦のことがでてきたので、取材後少し聞いてみました。フルのゴールをアシストした場面はもちろん、随所にいいプレーを見せていただけに、きっと自身も満足しているかと思いきや、「全然ダメでした。MOMがもらえるとは思っても見なかったです」。いわく、「アシスト以外は何もできなかったし、マークの厳しい相手に対したときのプレーは全然ダメ。まだまだだなと思いました。もっとプレーの質を上げないとレベルの高いところではプレーできないと感じました」。

 彼が求めているものはかなり高いのだな、と感じました。「まだまだ」だと思うということは、「もっともっと」できるはずだと思っているからでしょう。とどまるところを知らない成長ぶりは本当に頼もしいです。こういう選手には、何としても、少しでも早くJ1の舞台に立ってもらいたいもの。成長は話し方にも表れていました。実に歯切れよく、堂々と答える様子は、春先のそれとはまったく別人のものでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月10日 (水)

札幌に勝つ

 4度目の対戦にして札幌に勝つ。札幌の三浦監督は会見で、「追いかける展開になった時に、強さを発揮できる選手が11人いるわけではない」と自分のチームを分析していましたが、相手にすればリードを許した時点でゲームプランが大きく狂い、セレッソにすれば“先制点を奪って主導権を”の目論見が見事にはまった試合でした。ゴールシーンは何度見てもシビレます。まさに流れるような展開。フルは完全にブルーノの背後をねらっていましたね。

 それにしてもチームとしての強さ、好調さを見せつけて手にした勝点3、クルピ監督が会見で言っていたように、技術で勝り勝つべくして勝った試合でした。3度悔しい思いをさせられてきた相手に、余力をもって寄り切ったように見えたのは私だけでしょうか。試合後の選手たちの声も弾んでいました。結果を積み上げてきたことによる確かな自信、目標がはっきりと手の届くところに見えてきた気持ちの高ぶりがそうさせているのでしょう。誰もがいきいきと残り試合への意気込みを語っていました。

 次は京都、仙台とアウェイ連戦。ここにきて、なんてすばらしい対戦カードが用意されているでしょう。怖いぐらいドラマチックですね。まだまだ挑戦者として戦うセレッソ。逃げ切りを図りたいけどままならず苦しんでいる札幌を目の当たりにしただけに、今の立場はむしろラッキーにも思えてきます。このチャンスをぜひモノにしてほしい。おもしろくなってきた!

 さて、ぽつぽつと現場に復帰しつつある私ですが、明日は久しぶりにインタビューに行ってきます。『J'sGoal』で9月の月間MIPに選ばれた香川選手にインタビュー。今日もMOMに選ばれていた現在絶好調の彼にたっぷり話を聞いてきます。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007年10月 3日 (水)

写真に見える成長

 このところ「今季のセレッソの試合中の写真を見続けて選ぶ」という作業を続けています。膨大な数のデータをせっせと見てはベストショットを探す毎日です。

 最近の試合のものからずんずんとさかのぼって、シーズン当初の試合(今日は開幕戦の仙台戦を見た)へ、という流れで行っているためか、選手の顔つきの微妙な変化がくっきりとわかる。例えばデカモリシ。3月頃は、確か都並前監督から「太りすぎ」だと指摘されたころのものは、確かに・・・。でも最近の写真に写り顔はシャープさが感じられる。U-20からU-22へと新しい世界に飛び込んだ今季だから、当然といえば当然か。

 そして、劇的に変わったのはフル。'04年の移籍当時の印象とは明らかに違っているのには本当に驚いた。どちらかというと闘志をむき出しにせず、淡々と楽しげな表情をまとっていたのが移籍当時。去年はキャプテンという重責のせいか、気持ちがカラまわって顔つきもささくれ立って見えた。今季の初めもそのなごりが感じられるのだけど、今は違う。いい意味で豪胆、胆がすわって見える。少々のことでは動じなさそうな安心感と威圧感が共存しているとでもいえばいいのか。とにかく「何があってもフルについていけば大丈夫」的なオーラが出始めている気がして本当に頼もしい。

 シーズンを振り返る(まだ全然終わっていないけど)ような気分で写真を見返していて、寂しくてたまらないのは、モリシの写真が少ないこと。3月以来試合から遠ざかっているのだから当然なのだが、毎年選ぶのに苦労するほど大量の写真があり、当たり前のようにピッチに立っていた彼が今そこにいないのは切ないものだ。クラブからいまだ何のアナウンスもされていない彼の病状について、ここであれこれ書くことはできないのだけれど、この1年の経験が、どうか彼にとってよき方向に向かうことを・・・そう願ってやみません。

・・・私がすっかり世間から離れ(?)隠遁生活を送っている間に、J2リーグは大変なことになっています。ついにここまできた5位。「実力的には5位まではいける。本当に大事なのはそこから」。都並前監督が言っていたことを思い出しました。まれに見る大混戦、セレッソには「史上もっともおもしろいJ2」の主役になってもらいたいものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年9月 | トップページ | 2007年11月 »