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2007年3月31日 (土)

若さゆえ、なのか

 札幌からさらに2時間。室蘭は思っていた以上に遠い印象でした。そのせいか、疲労感もいつも以上・・・。キックオフ直後は「それほどでもないやん」と思っていた寒さも、後半からはぴりぴりとした鋭いものに。そんななか、はるばる応援に来られた皆さん、お疲れ様でした。私は今朝大阪を立つ「応援ツアー」の皆様と同行し、キックオフ30数分前に滑り込みました。

 メンバーは、今週木曜日の紅白戦と同様のメンバー。DFラインは前節とまったく同じ4バックの面々。中盤から前は、少し変動。アレーと宮本のボランチ、濱田がトップ下、左右の2列目に古橋、苔口、デカモリシの1トップというダイヤモンド型。いってみれば、今までの「後半バージョン」の並び方。濱田を先発で使うのは、今季初めての試みでした。

 都並監督は、「相手のコンパクトなディフェンスの狙いどころとして、DFラインと中盤のスペースをうまくついて起点にしたい」という狙いがあったと話していました。確かに、濱田はよくボールに触っていたし、「彼を経由して攻めたい」とのチームの意図はうかがえました。が、そこから前になかなかボールが入っていかない。それだけ相手のボランチが巧みだったということなのでしょう、ことごとく守備の網に引っかかるという感じでした。

 前半の攻撃の停滞を見て、都並監督はハーフタイムに次の手を打ちました。濱田を下げて、ゼ・カルロスを左MFへ。古橋をトップ下にシフトしました。ゼ・カルロスが入ったことで、左のエンジンがかかり、後半の立ち上がりには攻撃がかなり活性化されました。ピンチもありましたが、GK吉田が防ぎ、リズムが次第によくなってきました。次の一手はモリシイン。「途中からだったので、点を決めたかった」(モリシ)という言葉通りに前へ前への意識を強く感じるプレーが続きました。70分にはゼ・カルロスのセンタリングにモリシがあわせようという惜しい場面も・・・ですが、あっけなく0-0の均衡は破れてしまいました。

 札幌で活躍中の西谷(正也)のクロスを相手FWと江添がヘディングで競って、こぼれたところを詰められての失点。相手のシュートの前に、だれがクリアにいくのか、一瞬時が止まったかのような空白がありました。「ちょっとした連係ミスからの失点だった」と、監督は振り返っていましたが、まさにそんな感じ。ディフェンダーもGKも、あの時間は足が止まっていました。

 失点するとすぐ、背番号18がスタンバイ。そして、78分、宮本に代わってピッチへ。柿谷がデカモリシと2トップ気味にコンビを組み、トップ下にはゼ・カルロス、フル、モリシが並び、さらに両サイドバックも上がる総攻撃が続いた残り時間。アレーがこぼれ球を拾いまくり、相手のキックをはねかえして、前線にボールを送り続けた時間帯は見ごたえがありました。でも、無得点。「何度かチャンスができたと思うが、決定的な仕事をできるまでにいたらなかった」「1失点は試合中に必ずあること。それを上回る攻撃が我々にはちょっと足りなかった」という監督の談話にすべて集約されている気がしますが、得点が遠いです。

 なぜなんだろう? 前半、コケの惜しいシュートがあった、デカモリシもらしい思い切ったシュートを見せている(後半1分)。でもなんというか、インパクトにかけるというか、相手の脅威になっていないような気が消えません。「もっと落ち着いて、まわせるところではまわせていければ・・・若さが出ている感じがする」と話したのは羽田。都並監督は、「勇気をもってもらうしかない」。自信のなさゆえなのか、もっている特長が発揮されていない、もどかしさ。でも、何かのきっかけで、別人のように変わるのもまた、若手らしさ。今はその「何か」を待つ時期なのか・・・まだ「借りてきた猫」の我らがFWたち。もう少しのところに来ている気がするのだけれど。ゼが入り、モリシがピッチに立った瞬間に見えた変化を、若いふたりにも見せてもらいたいです、次の試合こそ。

「寒さが身にしみます」という言葉を残してスタジアムを後にした都並監督。明日から4月、大阪では春爛漫のサッカー、お願いします。

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2007年3月27日 (火)

もう少し、京都戦のこと

  今季初勝利に浮かれていたわけではないけれど、昨日の記事はややはしょり過ぎかな、と思い、改めて京都戦を振り返ってみました。そうでなくても、J2になると露出が極端に減っています。ゲームレポートなども「へっ?」と思うぐらい短い(か、ナシのことも多い)ですもんね。まあ、これがJ2というもんです。ですので、できる限り、ここでレポートしていけたら、と。

 都並監督のコメントではないけれど、本当に難しいチームだなと実感した京都戦でした。大阪弁でいうなら、「ナンギなチームやなぁ」というところ。ヴェルディ戦ではあれほど集中した立ち上がりだったのに、まったく別のチームにようでした。ちょっとしたバランスの崩れから、ピッチ上のあちこちでドタバタしはじめると、もう修正不可能という感じ。中盤にぽっかり穴があいて、ボランチの宮本が右往左往するものの追いつかないという場面が目につきました。アレーの調子もいまひとつ。ヴェルディ戦では冴えた動きが目だったのに、別の選手のようでした。

 前後半でそれぞれ1失点ずつしたわけですが、守備の修正点を問われて、都並監督はこう答えています。「前半の課題と後半の課題はまったく違うと思います。前半はチームとして連動せず、勝手に追いかけているだけで、逆に相手の良さを引き出してしまっていた。これは全員の気持ちの問題なので、落ち着いて冷静さをもつことがポイントになる。後半は、リズムがいい中でシンプルにやればいいところを変にこねたりとか、それは個人の判断のミスなので、これについては選手に口を酸っぱくして言っていく必要があると思う。でも、後半の課題修正のほうが楽かなと思います」。問題は、「前半の課題」というわけで、開幕戦のそれとも通ずる気がします。この課題の解決策は・・・なかなか難しいと思います。もしかしたら、長い付き合いになるかも(なってほしくないけど)。

 

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2007年3月26日 (月)

1日遅れの「初勝利」レポート

 勝つっていいですねーと誰にともなくしみじみ言いたくなる今季初勝利。すっかり忘れていたこの感覚・・・と思ったら、何のことはない。去年の10月28日(甲府戦)以来勝っていませんでした。ホームではその1節前の広島戦(10月22日)以来の勝利だから、なつかしささえ感じるこの感触(かなりイヤミ)。

 昨日の試合後、記者会見での都並監督は、本当に「ほっとした」という表情で席につきました。開口一番は、「素直にうれしい」。ただ、そのあとは反省の言葉が続きました。「いい面と悪い面、難しい面と爆発する潜在能力の両方を持っている、自分がコントロールするチームながら、指揮が難しいなと実感しました」。前節見せた集中したディフェンスから攻撃へ、の道筋はすっかり見えなくなってしまった前半、後半に見せた個人の能力と粘りでもぎ取った逆転勝利。いろいろな面を見せたチームを、独特の言い方で表したものでした。

 質疑応答で、「今日の勝利が、コントロールしにくいこのチームに与える影響はありますか?」と聞いてみました。「勝ったことより、試合の中でいい面と悪い面を見せたことで、選手がなぜよくなるのか、なぜ悪くなるのかをわかってくれれば。そうすれば、今日の試合に重みがあったということになると思う」というのが答えでした。勝点は得たものの、課題、や問題やその他もろもろも残ったということなのでしょう。

 会見のコメントにもありましたが、サポーターが掲げた横断幕「監督を信じろ、いいサッカーをしている」という言葉は、監督の心に響いたようです。就任から何度かインタビューをさせてもらったときも、サポーターに対する思いはたびたび聞いています。「最初は結果が出ないかもしれないけど、見ていてほしいし、最後のところではどうか力を貸してほしい」とのコメントが印象に残っています。選手のコメントにも「仲間を信じようと監督も言っていた」(江添)というものがありました。うまくいかないときは、疑心暗鬼になったり、ひとりよがりになってしまいがちなもの。信じることの大切さを再認識した試合でもありました。

 きっとこういう試合が続いていくのでしょう、今年は。これから出てくるであろう選手を見たくて、今日は練習試合(対サンフレッチェ広島)を見てきました。結果は1-1、開始直後に先制し、前半は押し込む時間帯が長かったにもかかわらず、一瞬の隙をつかれて44分に失点。後半にもチャンスはたくさんあったものの、結局ドロー。個々の動きは悪くないのだけれど、全体的に淡白な気がしたのが残念なところ。それでも、昨日出場していた選手たちと大きな差があるかといえばそれほどでもない、と感じました。チャンスはみんなにある、という気がします。

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2007年3月24日 (土)

自信を持って

  明日はアウェイ2連戦のあとの京都戦。今になってよく見てみると、セレッソにとって開幕からここまで、難敵続きだったことがわかります。相手もそうだけれど、いわゆるJ2のサッカーや環境(と取りあえず言っておく)に戸惑ったのもあるでしょう。前節のヴェルディ戦のあとも、在京の記者やライターさんたちと話しているなかで、「セレッソ、そんなに悪くないよ。もう少し時間はかかりそうだけど、よくなりそうだね」と複数の人に言われました。

 あの試合の集中力をもってプレーできれば(後半途中までのように)、大崩れはしないだろうし、さらに熟成していけばさらに安定すると思う。攻撃については、まだかなという感じ。何かのきっかけあれば変わるのか、キム・シンヨンの復帰を待たねばならないのか、それとも・・・。でもせっかくコケ、デカモリシらがいるのだから、そろそろ彼らのゴールが見たいところ。

 さて、明日の京都戦。すでにプレビューは「J'sGoal」にアップしてもらっていますが、都並監督によると前節の「クリスマスツリー大作戦」を継続する模様。ただ、藤本が出場停止になる右サイドバックのところがどうなるか。丹羽が有力のようですが、どうでしょうか。私が注目しているのはアレー。まだ100%には遠い感じはするし、警告の多さも気になるところだけれど、高い能力の片鱗を見せ始めています。もともと「感情のコントロールさえできれば、ポテンシャルはファビーニョ並」と言われている選手ですから、これからもっとよくなると思います。京都のほうでは、アノ人の先発が予想(左の2列目)されているらしい。敵に回すとイヤな選手ですね。十分警戒してもらいたいものです。

 じわじわと調子が上がってきているのはわかるし、選手も何かをつかみ始めている。結果にたどりつくには、さまざまな要素が必要だけれど、まずは自信。思いきっていきましょう。

 

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2007年3月21日 (水)

「こんな日もあるさ」とつぶやいてみた

「強豪」ヴェルディとアウェイで対戦。こちらは2連敗、あちらは2勝1分。当然ながら分が悪い、ように見えた。心してかからなければ、後を引くような結果になるかも・・・という恐れを抱きつつ、味スタに取材に行きました。

 プレスルームでメンバー表を見ると、前節からかなり変わっている。都並監督のこの一戦に懸ける意気込みが名前の列からほとばしるようで、新鮮な驚きでした。バックラインは、右サイドバックに藤本、センターは変わりなし、左サイドに羽田というサプライズ少々の顔ぶれ。試合前、監督に「藤本に期待すること」をたずねると、「藤本については、(同じポジションの)ヤナギと同じレベルにあると思っている。攻撃のときはちゅうちょなく、思いきっていけ、と言ってある。あとは、ゴールだね。去年4試合連続っていうのがあったらしいから、同じヤツをを今日からやってくれ、と指示済みだから」と返ってきました(ああそれなのに・・・不運もあったけど、康太よ)。

 そして、中盤から前は前の2試合と違う形。ボランチに右からアレー、宮本、丹羽の3人を並べ、トップ下がコケとフル。デカモリシの1トップという、いわば4-3-2-1の布陣。その形をツリーに例えた監督は、「クリスマスツリー大作戦ということで」と、我々報道陣の笑いをとりつつ、「とにかく中を締めて、外に出せ、と選手には言ってある」と、意図を説明していました。これは対ヴェルディバージョンというのではなく、ひとつのやり方として考えているとのことですから、今後も出てくるかもしれません。

 ともあれ、キックオフ。3試合連続得点中の相手FWフッキには細心のケアで臨んでいたディフェンス陣。試合後に前田、江添の両CBに聞いても、「左サイドにいくのはわかっていたし、体をぶつけてうまくつぶせていたと思う。やられる気はしなかったが、(10人になった)最後のところは・・・」とコメントもほぼ同じ。J2では「存在が反則」とも称されるフッキへの対応のお手本を見せたのではないかと思います、11人でプレーしていたときは。

 前半は0-0、都並監督にとっては目論見どおりだったようです。「ヴェルディが相手ということで、少しゾーンを下げてスタートして、後半の最後に向かってどんどん攻撃的に行こうと考えていた」。実際、残り20数分まで0-0でしのいだところで、監督はモリシの投入を準備していました。週2ペースだから、次節に向けて先発を回避させた、というモリシを入れて、勝ち越しを狙うゲームプランだったのでしょう。が、モリシがスタンバイしている間にアクシデントが起こりました。相手のFKを待つ間に、ゴール前で起こった出来事に対し、藤本に2枚目のイエローカードが提示され、退場に。

 前半から、荒れ気味の試合でした。警告が頻繁に出され、選手が神経質になっている感じはずっとありました。藤本の退場に追い打ちをかけるように、80分にはゴール前の混戦に、江添がファウルを取られてPKの判定。あれだけ集中し、細かい配慮と時には大胆さをもって守ってきたことを考えると、あまりにもやるせない失点でした。リードされて、都並監督は徹底して攻撃のカードを切り続けました。リスクを最大限に冒して攻め続けた結果、カウンターから2失点目を取られたわけですが、勝負はあのPKでついていたというべきでしょう。

 監督会見で都並監督は、「監督とすれば開幕3連敗は重く受け止めているし、厳しい現実らさらされているのを感じています」としながらも、「チームを向上させていく責任者としては、今日のゲームはひとつの手応え、これからのセレッソのベースが見つけられた試合だったと思います。前を向いてまた進んでいける手応えを今感じています」と、話しました。また、「これからずっと長いシーズン指揮を執っていけるように、次のゲームでは結果を出したい」とも。さらにコメントの最後に、「レフェリーの判定に関しては、一切文句はありません。これはレフェリーあってのスポーツですし、どちらにも起こりうることなので、何も言うことはありません」ときっぱり言って締めくくりました。

 監督のコメントを尊重して、私も判定についてとやかくいうつもりはありません。ただ、すべてがうまくいっても、結果が出ないことはサッカーにはある。今日のような試合がまさにそうなんだな、と東京の夕暮れを見つつ感じた次第です。と書きながら、ホントはすごく悔しいんだけどね。

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2007年3月20日 (火)

もう次の試合です

 あっという間に次の試合が目の前に。早いです。2連敗は予想していなかったけれど、実際にこの目で対戦を見るてその内容を振り返ると、致し方なし、という気もします。チームとしての成熟度はまだまだですが、いつまでもそんなことだけ言ってもいられません。相手がどこであれ、勝点を取って帰りましょう。

 前節の都並監督のコメント。「次節の東京ヴェルディ戦に向けて」との質問で、「時間がないこともあり、大きく変えるつもりはない。安定してきた部分を生かしながら、もともと持っている攻撃の勢いがまだ出し切れていないので、それを出せるように一番いい形を模索していくことになる。自分のベース、哲学は変わっていない。そこは貫いていきたい」とありました。「攻撃の勢いが出せる、一番いい形」とは・・・キャンプや練習試合で見えていたはずのものを、明日、見られるといいのですが。

 手強い相手に少し腰が引けますが、切り替えて行ってきます。

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2007年3月18日 (日)

前進のきざしは?

  平塚から帰ってきました。「今日は勝点をもって帰れそうだ。これがラストプレーだな、踏ん張れ!」と頭によぎった瞬間の失点。試合の入りは悪くなかったと思ったのに、相手のファーストチャンスに決められると苦しくなりました。ボールを支配し、前半のうちにセットプレーで追いついたことで、後半勝負! と思っていたのですが・・・。

「どうしても勝点1がほしいというところで、思い切った手が打てなかったかなという反省もあります」と、都並監督のコメントにもありましたが、後半途中からは、「引き分けでよし」の戦い方になったように感じました。アウェイであり、開幕戦をああいう形で落としているチームにとっては、ベターだったと思うし、そのとおり終了直前まで進んでいたのですが、甘くなかったです。

「チームとしてのバランスは少しずつ取れてきたと思う」と、監督は話していましたが、少しずつ、前進のきざし、というところでしょうか(かなり前向きにとらえるとして)。チームとして「完成途上」であることは間違いがなく、道のりは平坦ではありません。予想はしていましたが、やはりJ2は思いのほか難しいな、という感想を今日も持ちました。

 2連敗したことで、試合後は現場でいろいろな人になぐさめて(?)もらいました。その中の、ある人の言葉を紹介しておきます。「あれだけの選手がそろっているんだし、都並さんはきっとだんだんに(チームを)まとめていくよ。ベガルタでもそうだったから」。そうね、そうなると信じたいです。

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2007年3月15日 (木)

「記録喪失」にならないために

 初戦から、しばらく更新をさぼってしまいました・・・。試合翌日はサテライトリーグの開幕戦を見たり、今日もインタビューしにグラウンドへはいっていたのですが・・・。

 今、ある雑誌に依頼されて、「セレッソの歴史を振り返る」という内容の原稿を書いています。原稿自体は長いものではないけれど、より正確なものをと、古い資料やら雑誌などを引っ張り出してきて参考にしているのですが、人間の記憶なんていい加減なものですね。あんなに一生懸命取材して、いろいろ記事にしてきたにもかかわらず、あやふやなもの、間違って覚えていることがボロボロでてくる。「あー、そうやった、すっかり忘れていた」と、資料を見て初めて思い出すことも多いです。

 そして、数日前には、まったく別のことで大昔(12年前ぐらい~)のセレッソの資料をひっくり返す(ダンボール8つ分ぐらい、まさにひっくり返しましたぜ)という作業をしました。結局、探し物は出てこなかったのですが、そのときに見つけた本のコピーを読み返して、思わず膝を打ちました。尊敬するサッカー・ジャーナリストの大住良之さんの文章で、「『記録喪失』はJリーグの歴史意識の欠如」というタイトルで書かれたもの。あるとき、Jリーグがそれまで発行していた試合の公式記録集の発行を止めたことに対する意見を述べたもので、「こうした事態が起こるのは、『歴史意識』の欠如にほかならない。当事者がそのときどきできちんと記録を残していくことによってのみ、正確な『歴史』がつくられる。どこかでその仕事を放棄してしまったら、その間の出来事は永遠に失われてしまうのだ」と綴られています。結局、Jリーグの記録集が発行されなかったのはそのシーズンだけで、その後復活し、ご存知のとおり、今は赤い表紙のすばらしい記録集が毎シーズンしっかりと作られています。

 セレッソの歴史を振り返るとき、「記録」が残っていないとなると、一体どうなるのだろう? そんなことを考えました。人間の記憶なんて、本当にはかないもので、どんどん薄れていきます。今、それをやり過ごすことは、歴史をないがしろにすることになるのではないだろうか。古い資料を参考に、「これまでのセレッソ」と題した原稿を書きつつ、そんなことを考えました。

 寒い寒い週末は、アウェイで湘南ベルマーレ戦。久しぶりの平塚です。アウェイツアーバスが運行されないとのことで、寂しいアウェイになるのでしょうか・・・。出鼻をくじかれたセレッソですが、めげてなんかいられない。遠慮なく本領発揮してほしいと思います。

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2007年3月11日 (日)

痛感しました

 初戦に敗れる。確かにショックだし、悔しい。でも、どこかで「そうだ、こういうものなんだ」と、冷静に受け止めている自分がいます。「J1から降格したチームだから強い」なんてことは今年のセレッソにはあてはまらないと思っていたし、ほとんど一から作り上げているチームなのだから、と。

 前半から相手ペース。自信を持って自分たちのやり方を貫いてくるベガルタに対し、セレッソは若さを見せてしまった気がします。都並監督は、「血の熱い選手が多いなと感じた。冷静さを欠いて本来のポジションを失っている選手もいた」という表現をしていましたが、気合いが空回りしたという感じ。今週の初めにインタビューしたときに感じたのは、監督は選手のメンタルに非常に気を遣っている、ということでした。開幕戦、しかもホーム、さらに相手は2試合目ということで、「我々のほうに硬さが出てしまうと思うので、なるべくリラックスしてやれる選手を出しますよ」と話していました。そして、あまり気合いを入れすぎるのも裏目に出る、とも。でもやっぱり出てしまったなあ、と感じたわけです。

 これは選手たちが言っていましたが、失点のタイミングも悪かったです。セットプレーとミドルシュート。「メッチャ崩された気はしなかったんですけど。J2はこういう試合が多くなるかもしれない。うまく守ろうとするのではなく、球ぎわをもっと泥臭く、というふうにやっていかないと」と、エゾ。それがJ2というものなのでしょう。

 出鼻をくじかれ、いいところナシ・・・のように見えましたが、私はハマちゃん(濱田)に光明を見た気がします。後半途中に、宮本に変わって左MFに入り、攻守に「それだ」というプレーを見せていたように思います。エゾの言葉ではないですが、泥臭くいくところは泥臭く、体を張るところはガッツリと、攻撃でも彼らしさが垣間見えたような。さすが1年半もJ2でもまれてきただけあるな、と。試合後に少しだけ話を聞くことができました。「去年までJ2の戦い方をやってきましたが、ああいうふうにうまくいかないことのほうが多いんです、J2は。今日もセットプレーとロングシュートしかやられていないのに。(ベンチで見ていて)ボールの落ち着きどころがないなと感じました」と。

 すべてがJ2仕様、といってしまうと見も蓋もないですが、これが現実。痛感しました。でも、始まったばかり。早く痛ーい目にあってよかった、なんていうと怒られるかもしれないけど、今はそんな心境です。

 そうそう、試合前の「ピンクの紙」、マフラー、よかったですね。感動しました。今までとちっょと違う空気がスタジアムを覆ったような、熱いものを感じました。今日のようなスタジアムの雰囲気と、ピッチでのパフォーマンスがシンクロすれば、さらにすばらしい空間になるのに・・・いやいやまだこれから。可能性は十分にあると思います。

 

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2007年3月10日 (土)

いよいよ始まる

 試合前日の練習。メンバー入りすると思われる16人と、そのほかの選手、2つのグループに分かれての練習を見ていると、「ついに始まる」感が沸いてきました。ボール回し、ストレッチのあとはセットプレーの確認。短い時間に集中して行われたそれは、ピリッとした緊張感漂うもの。CKもFKも決まる、決まる。あまり決まりすぎるのもなんだか・・・と言いたくなるほどに決まっていました。練習後、フルに「かなりの確率で決まっていたね」と言うと、「そうですねー、でも実際の試合ではもう少し壁も高くなるし、どうでしょうね」と言いつつ、「近い距離のキックは持っているつもりなので、明日それがあるといいですね」と、にっこり。調子はかなりよさそうです。

 練習の最後はミニゲーム。監督、コーチも入って、にぎやかに行われ、最後は都並監督がいるチームが勝利。「ここまではいい感じできている。あとはいかにフツーの状態で選手たちをピッチに送り出すことができるかどうか。なるべくリラックスさせるようにしたい。僕が固くなるとダメなので、明日にかけてはなるべく笑いを多くして、楽しんでグラウンドに入れるように」。都並監督は、一昨年のベガルタ仙台での初戦で、選手に気合いを入れすぎて失敗したというエピソードを面白おかしく私たちに披露しつつ、こうコメントをしていました。

 さて、明日。どうやら天気はよくないみたいですが、セレッソのスタートをぜひ見届けてほしいと思います。予想以上にいい仕上がりだという仙台を相手に、どう対するのか。好ゲームになること必至です。今年こそ、いいシーズンになりますように・・・。

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2007年3月 8日 (木)

開幕目前の雰囲気

 開幕3日前。紅白戦が行われるとのことで、今日も元気にグラウンドに行ってきました。が、今日は寒い。風がやたらに冷たかったです。そんな中、チームの雰囲気は・・・なかなかいい感じ。声もよく出ているし、練習後にコメントを聞いた、モリシ、フル、エゾたちの表情も、程よい緊張感のなかに自信がのぞくものでした。

 練習は、紅白戦がメイン。メンバーは・・・先日の佐川急便戦のものに、モリシが入ったという形。違っていたのは、左サイドバックにゼ・カルロス、その一つ前のポジションに宮本が起用されたこと。そして目を引いたのはその宮本の動き。今まで「ひたすら守備の人」というイメージだった彼が、攻撃にも効果的にからんでいたのは少し驚き。本人にも少し話を聞きましたが、「経験のないポジションだけど、自分なりに工夫してやっている」とのこと。マッチアップする選手によって、スタイルが変わってしまうポジションではありますが、見どころのひとつだと思います。

 相変らず好調をキープしているのは、コケ。都並監督の評価も上々です。練習後の囲みでは、「(今日発表のU-22日本代表メンバーに)まあ、入るでしょう。このあいだ(江尻)コーチがきたときもそのような話だったし。呼んだほうがいいと思います。というか、サッカー人としては呼んでほしい。ただセレッソの監督としては、呼ばないでほしいなーという気持ちもちょっとある」と、私たち報道陣をわかせた監督の読みは外れて、今回はメンバー外に。本人は、思わず「マジか?」と口走ったあと、「泣きます」と言い残して去っていきましたが・・・。確かに残念だけど、まだ先は長いし、今月はシリア戦もある。いずれ必ず入る選手だから、とあまり心配していません。それより、今のいい状態でリーグに入ってほしい。そう思います。

 仙台戦に向けた選手コメントをひと言ずつ。インフルエンザから昨日(7日)完全復帰したモリシは、「これからもう少しコンディションを上げていって、あと3日、気持ちも高めていって、開幕戦を迎えたい」。昨日はマスク姿で少し心配しましたが、もう大丈夫のよう。フルは、「この前の練習試合(佐川急便戦)でもそうだったが、まだまだ高めていくべきところはあるけれど、今のベストを尽くしたい。みんな声も出ているし、やるべきことは分かっている」。コンディションがいいとのことで、表情は明るかったです。ディフェンスラインではただ1人、最初からずっとメンバーに入り続けているエゾは、「監督の目指すサッカーに近づいている。課題があっても、それを修正し、耐えてながらやってこれている」と、手応えを口にしていました。このいい雰囲気を、どう11日につなげるか、結果に結びつけるか。少しドキドキするけれど、楽しみです。

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2007年3月 5日 (月)

開幕を前に

 今日は、都並監督にインタビューをしてきました。初戦を前にした心境、チームの仕上がり具合、そして初戦をどう戦うか、などについて聞いてきました。内容については、開幕戦でじっくり読んでいただけると思うので(今年も『マッチデープログラム』の原稿を担当します、よろしく)、どうぞお楽しみに・・・。

 都並監督に話を聞いていて感じたのは、非常に冷静にセレッソにとっての開幕戦に臨もうとしているな、ということ。過度に入れ込みすぎず、落ち着いてその日を迎えようとしている感じ。そこには、監督の一挙手一投足を見ている選手たち、特に経験の浅い選手たちへの気づかいがあるようです。残り4日の練習日を経て迎える11日。今日のインタビューを反芻しながら、どうかいい結果が出ますように、と願わずにはいられない私でした。

 

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2007年3月 4日 (日)

自分たちで考えて

 今日は正午からファジアーノ岡山と津守で、16時からは長居第2で一般非公開(プレスには公開されました)で佐川急便と、2本立て。開幕前の最後の練習試合ということで、もちろん2試合とも取材してきました。ファジアーノとの試合は、多くのサポーターの皆さんが観戦されていましたから、サラリと。メンバーは若手中心。巧い選手は確かに多い。でも、何となく淡々としたプレーが多い。まだまだアピール可能と思うんだけれど・・・。その中で、ハマちゃん(濱田)のパスと、センターバックに入ってゲームキャプテンを務めていた羽田の冷静さが光っていました。

 そして佐川急便戦。メンバーは、GK吉田、DFが柳沢、前田、江添、阪田。アレーと宮本のWボランチに、丹羽が右サイドハーフ、ゼ・カルロスが同じく左。フルとコケの2トップでスタート。が、開始20秒でアレーが相手をペナルティエリア内で倒してPK。アッという間に先制されると、そのあとも相手に押し込まれる展開。「前半はしんどかった。相手にどんどん裏を突かれて、セカンドボールも全部拾われた」と語ったのは前田。27分には、阪田に代えて濱田を投入。左サイドバックに宮本を下げ、丹羽をボランチに、濱田は右サイドハーフに。相手の勢いをかわすことはできたものの、自分たちのリズムを取り戻すにはいたらないままに前半を0-1で終了。

 後半は、ゼ・カルロスを左サイドバックに、宮本を左サイドハーフに置く布陣に変更。宮本、濱田、丹羽がどんどん前に絡んでいくようになると、チャンスの数が増えていきました。後半3分には左から宮本がクロス、中央でフルがつぶれて逆サイドの丹羽がシュートと、きれいに崩した形。2点目はフルのCKをアレーが頭で合わせて、3点目はフルのクロスを再び丹羽、4点目は縦パスに反応して抜け出したコケが、長い距離を走ってシュート。終わってみれば相手を圧倒した結果になりました。

 都並監督は試合後、「前半についてはどんな展開でも自分は何も言わないつもりだった。自分たちでしゃべって、改善しようとしてほしかったから」と話しました。「前半に起こった現象、つまり相手が蹴ってくるという状況は、J2の試合では多分に出てくるもの。その意味で学べる試合だった」とも。前半のまずさに顔をしかめていた前田は、「監督から、『前半の悪い流れのなかで、選手が自分たちで解決しようとする意図が見えた』と言われ、ハーフタイムには監督がヒントをくれました。前半にああいう時間帯があってよかったと思います。開幕前に経験できて、リーグで同じようなことがあっても対応できるので」と振り返っていました。さらに仕上がり具合を尋ねると、「日に日に成熟している。DFは誰が入ってもやることの確認はできている。楽しみですね、早く試合がしたいです。(始まれば)いろいろあると思うけど」と、“開幕”を待ちかねている様子でした。

 ひとつに気になるのは、今日試合に出ていなかったモリシのこと。インフルエンザで休んでいるとのことで、都並監督によれば、「熱が下がった状態で、少し心配。いつ練習に出てこれるかにもよるが、開幕戦にフル出場が難しいなら、途中交代やもしかしたらお休みになるかも・・・」とのことでした。ただ、今日の試合では、丹羽、宮本が2列目でいいプレーを見せていましたし、都並監督の評価も高かったです。チームとしての力が上がってきているのを感じました。

 そして、元気なのはコケもそう。U-22代表の江尻コーチが視察に訪れていたせいか(?)はりきっていました。気になるのは、今月のアジア2次予選の2試合のメンバーに選ばれるかどうか。都並監督は、「もともと呼ばれている選手だから。(チームとしては)厳しいのは厳しいけど、呼ばれるんじゃないですか」と、苦笑。14日のアウェイのマレーシア戦に呼ばれるとすると、18日、21日とリーグ戦が続くスケジュールはかなりタイト。コケ本人は、「調子は上向きだし、これを代表にもつなげたい。チャンスだと思うので、代表でもポジションを狙っていく」と前向きに語っていました。

 開幕まできっかり1週間。他チームの結果を見るとちょっと腰が引けそうですが、大丈夫。セレッソはやるさ! と思っています。

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2007年3月 1日 (木)

足りないものはたくましさ

 週末にはJリーグが開幕するというのに、第1節はわがセレッソが「お休み」なせいか、今ひとつ始まるモードになってきません。飛び交う「かふん」のせいか、ボーッとすることが多い今日この頃でもあります。

 今日は、15時キックオフが行われた練習試合(京産大戦)を取材してきました。ここまでの流れとは少し違うメンバー構成に「なぜ?」と思っていたのですが、「起こりうるアクシデントに備えて、メンバー、ポジションを入れ替えてやってみた」(都並監督)とのこと。35分3本の1本目は、柳沢、前田、江添、ゼの4バック、ボランチがアレー、酒本とフルのサイドハーフ。堂柿がトップ下、デカモリシとコケの2トップ。ゼのサイドバックについては、「負けているときを想定した」(都並監督)オプションとのことで、1本目はほかの選手についても、「試す」意味合いが強いように感じました。ボールを支配し、多くのチャンスを作って3得点(1本目)をあげましたが、2点目のコケのゴール(フルのパスを受けて、ドリブルで進みGKをかわして)、3点目のフルのヘディングシュート(サケの右クロスにあわせた)ともに鮮やかでした。

 2本目のメンバーは、1本目から6人を入れ替えて。4バックは柳沢、前田、羽田、阪田、ボランチは丹羽、宮本。2列目は濱田、堂柿、モリシとデカモリシの2トップ。相手の運動量が落ちたこともあって、ほとんどボールを支配して攻め続ける展開で、途中さらに4選手を入れ替えて、2本目は2得点。このところの練習試合ではセットプレーからの失点が目立っていましたが、今日はかなり集中して守っている印象を受けました。だんだん、チームとして固まってきたかな、と感じました。3本目は若手中心。都合で途中までしか見られませんでしたが。

 試合後に聞いた都並監督コメントは辛口。まず、U-22日本代表から帰ってきた2選手については、「コケはピリッとしている。デカモリシはパッとしない、もっと意識高くやってほしい。日の丸をつけている選手が今日ぐらいのパフォーマンスじゃ僕としては認められないですね」。このところ好プレーを見せている宮本については、「いい選手だけれど、『もっとしゃべれ!』 と今日も説教しました。おとなしいボランチなんてありえないから。特に外国人とコンビを組んであんなに黙っているなんて。まだまだ物足りない」。

 11日まであと10日。これから高めたいのは、「メンタル」と言い切った都並監督。たくましさ、という点でまだまだ足りない、ということのようです。「厳しい」と言われるJ2ですが、本当にとてつもなくハードなものになるはず。心身両面のたくましさは、我々も備える必要がありそうです。

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