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2006年12月 3日 (日)

しんみりな日

 リーグ最終戦、J2降格が決まってから1日が経ちました。すごく疲れているはずなのに、今日は早朝に目が覚めてしまいました。原稿の続きを書き、メールで送ると、ひと息。じわじわと「降格」を実感しました。ぼーっとする頭で、選手全員が集まるのは今日が最後だと(結局、しばらく全体練習をするようです)気づき、「コメントを取らねば」と思い至り、そそくさとグラウンドへ。

 到着すると、午後2時のミーティングに選手たちが集まり始めたところでした。ミーティングが終わると、選手がぽつぽつとクラブハウスから出てきました。契約満了で、チームを去ることが決まった山田くんに話を聞きました。降格という結果に終わってしまったこと、自分が何も残せなかったことを悔しそうに口にしていました。決して彼だけの責任ではなくて、意気込んで加入したシーズン序盤に出場機会に恵まれなかったこと、ようやく塚田監督のもとでチャンスを得たものの負傷で長期離脱、チームの不調もあいまって、運が悪かったなと、以前から感じていました。

 現役引退を表明したヤナギは、屈託のない表情で淡々と話をしていました。昨日の試合については、「人一倍気持ちが入れ込んでいた」と言い、「使ってくれた塚田監督には感謝している。残り3試合と思ってプレーしたのに、残念だった」と。現役を退くことについては「悔いはない。ただ、勝って終わりたかった」。「これからはどうするの?」と聞くと、「いろいろやってみたい。今まではサッカーだけだったので、いろいろな世界を見て勉強したい」と言っていました。

 辞意を表した塚田監督が出てきたのは、もうあたりが暗くなった、5時ごろでした。番記者たちと最後の囲み取材をしました。その前にサポーターの人たちからねぎらいの声をかけられ、感極まった様子で、「ありがたいことです。それだけに申し訳ない。でも、一生懸命やった中で、こういう結果になった。自分の力不足でした。選手には、『最後までがんばってくれてありがとう。みんなの力で1年でJ1に返り咲いてほしい』と伝えました」。涙を見せながらのコメントでした。

 今日の囲みで、名波が「監督が(起用法で)気を使ってくれたみたいだけれど」と言っていたことを伝えられると、「名波については、試合に出る出ないにかかわらず、頼りにしていたし、感謝している。使わないことに彼は一切不満を言うことはなかった」と、塚田監督。最後に、「最初、非公開練習をしないと言っておきながら、本当にすみませんでした」と、嗚咽をもらしながら、深々と頭を下げた塚田監督。練習を非公開にせざるを得なかったことは十分理解していただけに、私も(多分ほかの記者も)胸をつかれる思いでした。

 去っていく人、残る人、昨日まで共に戦ったチームメイトが、違う道を模索し始めた今日。しんみりした日曜日でした。

 でも、人が動くのはここから始まるといっていいでしょう。コーチングスタッフの契約についても、明らかに(高木コーチ以外は契約更新するとのこと)なりましたし、「次期監督候補はしぼられている」と西村GMが語るなど、これからますますあわただしくなりそうです。選手の去就についても、今後さまざまな情報が飛び交うことかと思います。現時点ではまだ誰もはっきりとしたコメントはしていませんが。

 今週は大詰めの原稿書きに没頭しつつ、グラウンドに足を運んで、インタビューやコメント取りをする予定。メンタル的に不安定になりがちな時期ですが、J1復帰に向けて歩き出したチーム、クラブを温かく(時にはちょっとクールに)レポートしていきます。

 いよいよ冬本番です。今年はひときわ寒さが身にしみますが、元気を出して師走を乗り切りましょう。

 

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コメント

お疲れ様でした。
自分も今日、津守に行っていましたが、寒かったですね。
ヨコモコさん、どうぞお風邪など召しませんよう。

クラブへの愛情は勿論、必要だけどクールな視点は常に
持ち続けなければいけないですよね。
セレッソの選手やスタッフは、優しく温かい人柄の方が多いので
ついつい「プロは結果がすべて」という点で甘い見方になって
しまうので、サポも反省せねば。
チームにとって、選手にとって何が1番幸せなのか…
当たり前のことを改めて考えさせられます。

投稿: 明石 | 2006年12月 3日 (日) 23時16分

監督に声をかける事ができないまま津守を後にしたので、監督の様子が気になっていました。
労いの言葉をもらっていたんですね。良かったです。塚田さんのやりたかった事は何一つできなかったと言っていい、監督にとってはこれ以上悔しい事もないだろう今シーズンだったと思います。
もう少しいい成績で残留できていたなら、今度はちゃんと初めから塚田さんの描くアグレッシブなサッカーを築く事ができたかもしれなかったのにな…と思うと、残念でなりません。
名波選手のコメントにはいつも潔さを感じます。プロですね。ジャパの帰国はこたえました。
まだ実感がありませんが、きっとこれからですね。がんばります。

投稿: 団子3兄弟の母 | 2006年12月 4日 (月) 02時41分

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明らかにセレッソというみかん箱は腐っている。どこが発生源なのかわからないくらい。だから、監督という防腐剤をいくら取り替えようとも、名波という強烈な洗浄剤が入ろうとも、もはや治癒することは不可能なのかも知れない。 その象徴がこのお達し。 誰か最終戦で釈....... [続きを読む]

受信: 2006年12月 7日 (木) 17時36分

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